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法律は現場を映す鏡 ルールの裏に本質が隠れている

法律は現場を映す鏡 ルールの裏に本質が隠れている
Posted
Thu, 09 Jul 2026

教員からのメッセージ

小出 篤 教授

大学を卒業した後、金融業界に就職する。ビジネスに即してルールが形づくられている事実に触れるなか、「なぜ、そのルールが生まれたのか」と疑問を持つように。その根源を探求するため大学に戻り商法の研究をスタートする。専門は、会社法、金融法など。

「ビジネスの現場は、驚くほど法律の考え方で動いている。だが、法を体系的に身につけるのは独学では容易ではない」。そう父親に背中を押されて進学した法学部。卒業後は金融の世界に身を置きました。

法学部はつぶしがきく。私が学生だった30年前から変わらず語られる言葉です。しかし、その真意は法律の知識の量ではありません。本質は“リーガル・マインド”と呼ばれる法学部特有の思考様式を習得している点にあります。わずかながら社会人の経験を経たからこそ、私はその価値を強く実感しています。法律学は、多様な価値観が共存する社会において、生じる対立をどう解決・調整するかを模索する学問です。問題を分析し、情報を集め、筋道を立てて、相手に伝わる言葉で表現する。この「論理とコミュニケーション」の連動こそが、リーガル・マインドの核心であり、この力は、法律の専門家だけではなく、組織の調整、営業、プレゼンなど、社会のあらゆる局面で生きていきます。

私の専門は商法、ビジネスのルールです。ビジネス活動の裏には必ず生々しい利害の対立が存在します。誰が何を求め、どこで衝突しているのか。商法を学ぶことは、ビジネスの深層構造を読み解く力、すなわちビジネスの本質を理解する力を磨くことでもあります。ゼミでは答えがまだ曖昧な最新のビジネス問題を素材に、白熱した議論を重ねます。だからこそ、学生の「会話の質」は大きく変わります。感覚ではなく根拠を持って議論を前進させる“生産的な会話”へと大きく変わります。

一見、地味な研鑽に映るかもしれません。しかし、この思考様式は混沌とした現代社会でこそ確かな強みを発揮します。理屈で考えて言葉で伝える。その誠実な力こそが、未来を支える確かな武器になるはずです。

(2026年6月時点の情報です)

教員紹介

小出 篤 教授

研究分野紹介

商法・経済法 : “企業の組織や活動”についてのルールを学ぶ。