School of Law早稲田大学 法学部

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学部について

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学術院長・学部長 挨拶

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法学学術院長・法学部長 楜澤 能生

身近な人間関係としての法

法学は、数学や、物理・化学、政治・経済学、歴史学などと違い、高等学校での教育の対象となっていないため、大学進学者が、一体どのような学問なのか分からないまま法学部に入学しなければならないという事情があります。さらに法律は、専門家集団だけが扱える特殊なものという一般的印象があるのではないでしょうか。このため進学先として数ある学部の中から法学部を選択しようという高校生は、むしろ冒険心に満ちた少数派に属するようです。

しかし今日の社会において人びとは、明日の生命を維持するための衣食住の需要を、法的な関係を他者と取り結ぶことによってしか充足することができない、そんな法律社会に生きているのです。人間関係は、血や愛、信頼等を媒介として形成されるのと同じように、法によって媒介されてもいる。今日の社会で法的関係は私たちにとってそれほど身近な人間関係、社会関係にほかならないのです。

 充実した導入教育

早稲田大学法学部では、法とはこのように社会現象、社会関係の一つであることを新入生に理解していただくために、法律学への導入講義、導入ゼミを充実させることに意を用いてきました。人間の歴史の中でどのようにして法律は生まれてきたのか、法律の概念はどのような思想的、哲学的、経済的な影響を受けながら形成されてきたのか、日本で西欧法が受容されるにあたって、その思想的含意がどのように理解されたのか、されなかったのか、法は現代社会においていかなる変容を遂げつつあるのかなど、各分野の実定法を習得する前に、法の歴史的、社会的、経済的文脈に触れることによって、実定法の内容のより深い理解が可能となると考えるからです。

法的判断力の涵養-専門教育と教養教育の協働

私たちの法学教育の目的は、法的判断力の涵養にあります。判断力とは、普遍を個別に関連付ける能力(カント)のことですが、法律学は、普遍的な理念や当為を掲げる法規範を、個別の事件に適用することで、個別の中に普遍を実現しながら当該事件を解決する理論の形成に従事します。ここではまず個別事件の性格を的確に捉える能力が要求されます。そのためには、社会現象を広く理解する能力を基礎法学科目や教養教育科目の習得により培わなければなりません。また各々の法律がもつ規範的意味内容を他の法規との体系的連関の中で確定し、これを個別の事件に適用する能力を、法律専門科目の習得を通じて養います。早稲田大学法学部は、この法的判断力の涵養に必須の専門科目と、教養教育科目とを豊富に用意しています。普遍的規範へ常にコミットする態度を身に付けた市民の育成は、企業社会と呼ばれる日本社会の構造を、成熟市民社会へと転換させる担い手の育成にほかならず、これは法学部の重要な使命と認識しています。

リージョナル、グローバルな地平での法的制御

さて今日グローバル化への対応の必要が叫ばれています。しかしここで注意しなければならないのは、グローバル化と呼ばれる現象が、主として市場経済のグローバル化であり、政治や法律がこれについていくことができず、時として市場経済の暴走を許して金融経済危機をもたらし、世界中に貧困と差別を生みだしているという現実です。この暴走をコントロールするためには、国民国家を超えたリージョナル、グローバルな地平での法的制御、それを支える公共性、国家性の樹立を展望しなければなりません。この困難な課題に従事できる人材を輩出することもこれからの法学部の重要な任務となります。リージョナル、グローバルな地平での法の不在を克服すると言っても、真っ白なカンバスに自由に何かを描けるわけではありません。それぞれの国民国家が発展させてきた法制度や法原理を相互に理解しつつ、その融合、統合の中から規範創造がなされなければならないでしょう。そのためには他国の法制度を、それが生み出した当該社会の歴史的コンテクストの中で理解しなければなりません。私たちが用意している外国語教育科目、地域研究科目はこのような理解の促進を後押しすることでしょう。

法曹と研究者の養成

多くの法学部生は、学部での勉学を終えて卒業し、社会に出ます。しかし少なからぬ学生が、法学部と連結する法務研究科や、法学研究科へと進学します。前者は法律実務家を養成する教育機関として社会的使命感の強い法曹を多数輩出し、後者は法律実務を理論的にコントロールする法学研究者を全国の大学に送り続けています。法学部は、今後ますます両研究科との有機的関係を強化することによって、理論を知らない実務の盲目と、実務を知らない理論の空虚を克服する、一貫した研究教育体系の樹立に努めていく所存です。

法学部の新しい挑戦-持続可能社会への大転換と法

21世紀は、産業社会から持続可能社会へと大転換を遂げなければならない世紀です。しかもこの転換は、狩猟採取社会から農耕社会へ、農耕社会から産業社会へという、人類が経験した二度の大転換と違い、長期にわたる自然的進化過程として成就することはできず、人間が意識的、計画的に迅速に遂行するのでなければ実現されえない性格のものです。したがって持続可能社会へと移行する社会は、人間のあらゆる叡智を結集して試行錯誤の中でその実現を模索する、知識社会として編成されることが要請されます。大学はその拠点としてますますその存在意義を高め、使命を負うことになるでしょう。法と法学は、この転換にいかなる役割を果たすことができるのでしょうか?

個性あふれる学生が集う早稲田キャンパス8号館で、あなたもこの新たな課題への挑戦に参加してみませんか?

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