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ゼミや国際法模擬裁判大会で鍛えた知識・胆力と英語力を武器に、活躍の場を海外へ

「法学部教育奨学金」は2006年度から支給が開始された、法学部独自の奨学金です。校友や、法学学術院専任教員および退職教員からの寄付等に支えられ、支給実績は延べ120名以上。校友・教員の熱い思いをつなぐ法学部教育奨学資金について、受給学生の声をお届けします。

「法学部教育奨学金」は、1年生時に奨学課の奨学金登録を行なった法学部正規生(自宅外通学者のみ対象)から、学業成績と人物の評価等により受給者が決定されます。年額40万円が3年間継続して給付される、学内奨学金の中では最も条件の良い奨学金の一つと言えます。

 

ゼミや国際法模擬裁判大会で鍛えた知識・胆力と英語力を武器に、海外の大学院へ

 

岩田 真由
2022年3月卒業予定
(群馬県出身)

奨学金を申請したきっかけ

高校生の時、当初は学費のこともあり国立大学を考えていましたが、高校3年の秋に学年主任の先生から指定校推薦受験の提案をいただいて、早稲田の法学部について調べてみました。その際に、早稲田大学は奨学金制度が充実していること、法学部教育奨学金という、自宅外通学者を対象として学業成績等によって受給者が決定される制度があることを知りました。自分が望む大学に行かせてもらえるからには、そこで一生懸命勉強したい、またその結果奨学金を受給して、少しでも金銭面での負担を減らすことができたら大変ありがたいと思い、申請しました。

在学中は、日本学生支援機構の奨学金(貸与)や、早稲田大学の他の学内奨学金(給付)も受給していました。

奨学金の使い道

奨学金は、主に学費や教材費に充てさせていただきました。また、IELTS(英語能力検定)の検定料や国際法の英語書籍の購入等、授業以外の学習のためにも奨学金を使用させていただきました。

法学部教育奨学金は3年間継続支給ということで、アルバイトにあまり時間を取られることなく、授業に集中して取り組むことができ、またゼミやサークル、ボランティア活動を通じて様々なことに挑戦することができました。授業や試験へのモチベーションは維持しつつも、そこまで気を張りすぎることなく(良い意味で成績に固執することなく)、自分の学びたい科目を履修し、のびのびと学業に励むことができていると思います。

国際法・国際人道法模擬裁判大会を通じて得られたかけがえのない経験

国際法・国際人道法模擬裁判大会を通じて得られた知識と経験は、かけがえのないものとなっています。

サークルでは、国際法研究会(WILC)に所属し、国際法模擬裁判を中心に活動しています。また、古谷修一先生の国際法ゼミに所属し、ゼミ活動の一環として、国際人道法模擬裁判大会に出場しています。ここでいう模擬裁判は、用意された台本に従って演劇のように行うものではなく、私たち自らが、設定された問題(国家間の紛争や武力紛争下の事象にまつわるもの)について議論を交わし、最も良いと思われる「論」を立て、書面と弁論で相手側と戦うものです。そのため、国際法の知識はもちろん、リサーチ力、リサーチや設定問題をもとに立論する力、訴答書面を書く力、プロである裁判官に対して主張し、質問に答える弁論能力など様々な力が必要となります。また、私が参加した学外の大会はすべて英語で行われたので、英語力も必須となりました。おかげで、アカデミック英語力を鍛えることができました。

特にWILCにおける大会の準備には、相当な時間と労力がかかり、とても大変でしたが、仲間同士で時には愚痴もこぼしながら、でも夢中で取り組みました。リサーチを始めて気づいたら7~8時間経っていたり、夜中まで論会議をしたりしたこともよくありました。

結果として、WILCは、世界最大級の模擬裁判大会であるJESSUP国際法模擬裁判大会(Philip C. Jessup International Law Moot Court Competition)の2021年国内予選において、総合優勝し、世界大会への出場を果たすことができました。また、古谷ゼミは、ICRC国際人道法模擬裁判大会の2021年国内予選で準優勝しました。

模擬裁判の魅力

国際法模擬裁判は、しんどいけれど楽しいです。もともと国際法が好きなのですが、知らないことをリサーチすることでさらに見識が広がります。また、ある事実が見方によっては原告側に有利になることも、被告側に有利になることもあるのが面白さの一つです。さらに、知識が増えるというだけではなく、模擬裁判で弁論者の役割になれば、プロの方と議論を交わす機会がありますし、模擬裁判後のレセプションではその方からアドバイスをいただけることもあります。また、台本が一切なく、準備書面とそれまでのリサーチを頭の中でフル活用する口頭弁論は、とてもやりがいがあります。

早稲田法学部の良さ

縦のつながりが強いことです。OB・OGの方々が多方面で活躍されていて、サークル活動でもお世話になりました。卒業後は海外の大学院に進学予定ですが、ゼミ及びサークルの先輩で同じ大学院へ進学された方がいたので、進路選択の参考になりました。多方面で活躍する先輩が多いと、それでだけで、「同じ場にいるのなら自分も頑張れば活躍できるんじゃないか」と希望が持てます。これは、早稲田だからだと思います。

また、学生が活発に自主的に活動しているのも良さの一つです。コロナ禍で様々な制限がある中でも、工夫してやりたいことを実現している印象があります。WILCでも、先輩方が非公式の模擬裁判大会を他大学と協力してオンラインで実現してくれました。サークルのOB・OGで、国際法に精通していて、模擬裁判も経験されている方が裁判官役として協力してくださいました。いろいろな活動がコロナでストップしていたところ、本当にありがたかったです。

今後の進路・将来の展望

現在、3年卒業コースの過程におり、2022年3月に卒業予定です。その後は英国の大学院、人権分野のLL.M.コースに進学する予定です。私は将来、紛争や政治腐敗などによって理不尽な状況下で選択肢の少ない人生を強いられている人々が、各々にとってより良い生き方を自ら選んでいくことのできる安定した社会を築くことに貢献したいと思っています。複雑化している国際問題に対して挑戦し、根本的な原因にアプローチできる国際連合などの国際機関で働けるよう、知識と経験を積み重ねていきたいと思っています。多くの方のご支援のおかげで自分の目標のために努力できることへの感謝の気持ちを忘れず、充実した日々を過ごしていきたいと思います。

法学部在学生や受験生へのメッセージ

早稲田大学には多くの給付型奨学金制度があります。ぜひ活用して、大学における学びを充実させてください。

 

(2022年1月インタビュー)

 

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