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石田准教授から皆さんへ―独学では学べないことを

独学では学べないことを

法学部准教授 石田 智恵

私の担当科目は主にスペイン語(西語)ですが、「教養演習(スペイン語圏)」というゼミ形式の授業と、「地域文化」などいくつか講義も担当しています。スペイン語の授業では、自分自身が学生のとき(留学時代も含む)に受けたスペイン語のいろんな授業で、どんなことをおもしろいと思ったか、どんな教え方が印象的だったかなどを思い出しながら取り入れています。たとえば、教科書や辞書には書かれていない、私自身が知っているスペイン語圏の国・地域のちょっとしたエピソードを伝えたり、教科書にある表現を実際に私がどういうシチュエーションで耳にしたかを紹介したりして、「本当に使われている」ことをイメージしやすそうな余談・雑談をできるだけ差し込みます(しばしばそれが長くなってしまうのですが)。ほかにも対面授業のときは、毎回ではないですが、最初の5-10分間を使ってスペイン語圏諸国に関わるホットなニュースを紹介したり、日本で話題になっていることを無理やりスペイン語と結び付けてみたり…。オンライン授業になってからは、動画サイトなどでスペイン語の歌を聞いてもらう機会を増やしています。文法の習得がある程度進んでいれば、実際にニュース記事本文や歌の歌詞を見せて、わかる単語や文法を拾って読んでみることもあります。短いニュースでも歌の歌詞でも、それを取っ掛かりにして関心を深め、そうして言語の理解も深めてほしい。分かればおもしろいし、おもしろければもっと学びたくなるという良いサイクルに浸かってほしいと思っています。かつてアンケートに「いつもの授業開始10分の雑談が
いちばんおもしろかったです」と正直にも書いてきた学生がいました。その学生が、雑談以外は聞いておらずスペイン語は身に付かなかったかというと、その反対で、たいへん良い成績を修めました。そのクラスでいちばん多く質問してきた学生でもあります。これは偶然でしょうか。答えはありませんが、「雑談」からも学ぶことがあったなら幸いです。大学での学びは、学び方を学ぶことを含みます。そして新たな外国語を学ぶということはまさに、自分で学ぶ方法を実地に学ぶ絶好の機会です。ほんとうのところ、文法項目や動詞の活用などは授業を受けなくても意欲があれば独学で身に付けられます。せっかく大学で学ぶからには、教員それぞれの強み(≒趣向)や経験を生かした授業を学生自身が存分に活用して自分なりの学び方を身に付けてほしいと思っています。

 

法学部准教授  石田 智恵

奈良県立橿原高等学校卒業
立命館大学文学部卒業
立命館大学大学院先端総合学術研究科一貫制博士課程修了
[研究分野]  文化人類学、ラテンアメリカ研究

 

※この記事は、2021年7月時点での情報に基づいています。

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