【法学会主催】第67回模擬裁判(刑事)開催のお知らせ
幸せになりたかった女 〜血友病患者転落死事件〜
- 日 時:2021年11月27日(土)13:00~
- 会 場:大隈記念講堂大講堂
- 主 催:早稲田大学法学会(構成:刑事法研究会)
※本学教職員および本学在学生対象(マスク着用にご協力願います)
※以下の行為は固くお断りします
模擬裁判の動画撮影、録画・録音および配信、会場内での飲食
【事案の概要】
令和3年8月24日、B株式会社の代表取締役が自宅で死亡しているのが見つかった。自宅の階段から落ちたようで、階段には落ちるように仕向けた細工がしてあった。
しかし、怪我の状態を見るに通常では死に至らない傷から大量に出血していることが判明した。これは彼の持つ持病と、その治療を中断させた妻、そして「他者の血を喰らうべからず」とする宗教の教義が絡みあった事件であった。
被告人として裁判の場に立つ妻は夫の治療を中断させ、階段から落とした仕掛けを作った人間だ。彼女は裁判の場で何を語るのだろうか。
【裁判の争点】
通常では死に至らない程度の傷しか引き起こさない仕掛けで実際に死人が出てしまった場合、その行為は刑法の観点からどのように評価されるのでしょうか。また、どのような事を意図してその仕掛けを作ったのかということも大切ですね。
ポイント①『実行行為性』
人が死んでしまったことから、本事例では殺人か否かを争うことになります。しかし、死の結果を招いたとは言え、本来ならば怪我をする程度の仕掛けです。これで被告人を殺人に問えるでしょうか?
ポイント②『殺人の故意』
①を争う上で欠かせないものがこの殺人の故意でしょう。故意がなければ殺人に問うことは不可です。本事例では被告人が夫の治療を止めたことがどのような意図をもって行われたものかを判明させることが、この故意を認定出来るか否かの重要なポイントになってくるでしょう。
あなたもこの結末を自分でも考えてみてください。そして、この模擬裁判を通して刑法の考え方を体感してみてください。是非とも刑法という学問の奥深さに触れてみましょう。皆様の積極的なご参加をお待ちしております。
- 問合せ:[email protected](法学部事務所庶務係)