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2024年秋~2025年春
大学間留学
小澤 和弥さん
金融・保険専修 フィナンシャル・エコノミクス研究
Thu 02 Oct 25
金融・保険専修 フィナンシャル・エコノミクス研究
Thu 02 Oct 25
早稲田大学留学センターの大学間留学を利用して、
ボローニャ大学(イタリア)へ1年間留学。
尾崎祐介先生の研究室で、情報の曖昧さと企業の株価、情報開示行動の関連性を研究。



国際レベルにしがみついていく意思
私は大学院修士2年目の秋学期から、留学センターが提供する留学プログラムを利用し、イタリアのボローニャ大学に2セメスター留学しました。留学を志した理由は2点あります。1つ目に、海外の大学生がどのように生活しているかを現地で学び、体感したいと考えたこと。2つ目に、将来海外で活躍できるよう、英語を自分の弱点のままにしておきたくなかったことです。学会は英語で行われ、論文も基本的に英語で書かれます。最新ソフトウェアのマニュアルも英語が多く、理解に時間をかければその分遅れを取ってしまいます。このままでは海外で活躍できないと感じ、留学を決意しました。
ボローニャ大学を選んだ理由も2点あります。1つ目は、私が強く関心を持っていた論文の執筆者である教授が在籍していたこと。2つ目は、ヨーロッパ最古の大学であり、世界中から留学生が集まる多様性豊かな環境で英語と専門分野を学べる環境であったことでした。
現地の授業は1コマ3時間で、講義とアクティブラーニングが組み合わされていました。学生たちは疑問点があれば授業中でも積極的に質問し、完璧な理解を目指していました。発言しなければ他の学生や教授に「参加意思がない」と受け取られるため、前日から必死に準備をして臨んだのは良い思い出です。行動経済学の授業では100人規模の経済実験が行われ、その結果を基に講義が進められるなど、教授陣が学生の理解のために工夫を凝らしていることを実感しました。

かけがえのない経験を次の挑戦へ
生活面では、7人の学生とシェアハウスで暮らしました。ほとんどが欧州出身で、毎週土曜日にはレストランで食事をしたり、公園でピクニックをしたりしました。それぞれの文化や将来についてお酒を交えて語り合った時間はかけがえのない経験です。ただ、これから留学する人には「日本文化を説明できる準備」をお勧めします。私はジブリ作品を紹介したものの、英語タイトルが分からず会話が止まってしまったことがありました。
また、就職活動と留学の両立は大きな課題でした。夏のインターンシップなど、出発前から準備を進めることを強く勧めます。イタリアとの時差のため説明会や面接は深夜や早朝に行われ、私自身も深夜3時に面接を受け、そのまま朝9時から授業に出席するというタフな日々を経験しました。留学中に就職活動をする期間を短縮できるよう、早めに行動することが重要です。キャリアフォーラムに参加する手もありますが、自己分析を含め、早期に準備を始めることをお勧めします。
以上を踏まえ、私は「ここでしかできない体験に努力を惜しまない」をモットーに留学生活を送りました。その挑戦の中でも特に印象深かったのは、ボローニャで参加した生成AIイベントです。生成AIの可能性に衝撃を受け、専門分野である金融とITを融合させた業界に進むことを決意しました。このモットーのおかげで人生を変える出会いがあり、帰国後もこの考え方を大切にしています。少しでも留学に興味を持つ人に対し、早稲田大学は多くの機会を提供しています。この体験記が、挑戦を後押しするきっかけとなれば幸いです。
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