- Featured Article
2024年度入学式を挙行しました
Fri 12 Apr 24
Fri 12 Apr 24
2024年4月1日(月)・2日(火)に、戸山キャンパスの早稲田アリーナにて、2024年度学部、芸術学校および大学院入学式を執り行いました。
2024年4月の学部入学者(8,947名)が、早稲田の杜での学生生活をスタートさせました。大学院入学者(2,985名)は、さらに学問を追究し、学問の発展に貢献していくことを目指します。
※式典当日のアーカイブ映像に関しては、本ページの末尾からご覧いただけます。
- INDEX


総長式辞 抜粋
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。新入生を育て、支えてこられたご家族・ご親族の皆様も、たいへんお喜びのことと存じます。心からお祝い申し上げます。
本日は、皆さんのご入学に際して、私から二つのことをお話ししたいと思います。一つは、新入生の皆さんに早稲田大学で、どのように学んでいただきたいのかというお話と、もう一つは、皆さんに早稲田でどのような学生生活を送ってもらいたいかというお話です。

現在、私が早稲田大学の目標として掲げているのは、2040年には日本で最も、2050年にはアジアで最も学びたい大学と世界中の人に思われるような大学になるということです。
そのためには、新入生の皆さんにも大きな夢を持って学んでいただきたいと思います。私が現在、総長として提唱している理念が3つあります。それは、「たくましい知性」と、「しなやかな感性」、それに「響き合う理性」です。
「たくましい知性」とは、どういう知性でしょうか。今日、人類が直面している問題の多くには、正解がありません。たとえば、コロナ・パンデミックへの対策には、これが正解と証明されているものはありませんでした。同様に、地球の温暖化による気候変動への対策も、地球上の至る所に存在する貧困と格差の解決法も、また世界各地で起きている戦争・紛争・武力侵攻によって多くの人々が命を落とし、人権侵害が続いている状態など、どれも正解を見つけにくい大きな問題です。
これからの社会で皆さんが生き抜いていくためには、是非とも早稲田で「たくましい知性」を育み、自分の頭で、自分なりの解決策を提示できるようになっていただきたいのです。ただし、「自分の頭で考える」と言っても、ただの思い付きでは、現実の社会では通用しません。そのためには、学問を身に付けたうえで自分の頭で考える必要があります。
学問とは、文字が発明されて以来、5千年にわたる人類の経験のエッセンスが体系的にまとめられたものです。もちろん、過去に人類が経験したことのない未知の問題の解決方法は、学問には記されていません。しかし、学問をひもとけば、過去に人類がどのように、その時代、その時代に未知の問題に挑戦したのかを、学ぶことができます。したがって、皆さんが未知の問題に直面した時には、早稲田で修得する学問を基礎において、自分の頭で解決策を考えることが、有効な方法になります。
次に、「しなやかな感性」とはどういうもので、何故必要なのでしょうか。人類には、異なる国籍・民族・言語・宗教・文化・信条、さらに異なる性別の人や性的少数者の人々もいます。それらの自分とは異なる人々の考え方や感じ方を理解できる感性を私は「しなやかな感性」と呼んでいます。これからは、世界がボーダーレスとなり、日本であろうと海外であろうと、様々な人々と一緒に仕事をしたり、生活を共にしたりすることは不可避です。そのような環境では、自分と異なる立場の人々のことを思いやる気持ちが大切です。そのためにも、早稲田大学で「しなやかな感性」を育んでください。
「しなやかな感性」を育くむのに、私が最も効果的だと思うのは、留学をして日本以外の国に住んでみて、多様な人々に触れあい、外から日本を見つめる経験を持つことです。早稲田大学は、コロナ・パンデミックの前の2019年には、日本の大学で最多の4,580名の学生を海外留学に送り出しており、日本で最多の8,350名の海外からの留学生を受け入れています。皆さんも、是非とも交換留学などの機会を見つけて、海外で学ぶ経験をしてみてください。
3つ目の理念は「響き合う理性」です。この理念は、自分と異なる考えを持つ人の意見にも耳を傾け、対話を通して互いに高めあうことを目指しています。早稲田という研究力の高い大学で学ぶ皆さんは、ご自身の理性を鍛え、自信を持つってもらいたいのですが、同時に、他の人の理性にも敬意をもって接してもらいたいということです。
早稲田大学の創立者である大隈重信が唱えた建学の精神の中に、「一身一家一国の為のみならず、進んで世界に貢献する抱負が無くてはならぬ」という理念があります。この言葉は、大隈重信が創立30周年の時に掲げた三つの建学の精神である、「学問の独立」「学問の活用」と共に述べた「模範国民の造就」の解説として述べられました。
私は、この「一身一家一国の為のみならず、進んで世界に貢献する抱負が無くてはならぬ」という言葉が、早稲田大学の学生の気質を表しているという気がしていて、好きです。これは素晴らしい理念だと、私は思っています。
皆さん、早稲田で思う存分、勉強し、自分のやりたいと思う活動にも力を入れて、充実した学生生活を送ってください。4年後には、より逞しくなって、よりしなやかに輝いている皆さんを、今よりも輝いている早稲田大学が、送り出したいと思います。
- LINK
祝辞


【第1回】対象:政治経済学部、法学部、教育学部、政治学研究科、経済学研究科、法学研究科、法務研究科、教育学研究科
祝辞 仲條 亮子 様
グーグル合同会社 YouTube日本代表

1997年早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。
2017年7月より日本におけるYouTubeの事業、その運営を統括。クリエイター、アーティスト、メディア企業、政府や自治体、公的セクター等との幅広いパートナーシップを通して彼らの成功をサポート。 また、年齢・性別・国境などを越えて誰にも「開かれた場」であることを目指すと共に、YouTubeが担う「社会的責任」を重要視し、安心して使って頂けるよう信頼性向上への取り組みにも注力する。日本放送協会(NHK)放送番組審議会委員(2020年~)、早稲田大学評議員(2022年~)を務める。米国シカゴ大学経営大学院 (MBA)、米国ハーバード ビジネス スクール Advanced Management Program卒業。
- LINK


【第2回】対象:文化構想学部、文学部、スポーツ科学部、国際教養学部、芸術学校、文学研究科、スポーツ科学研究科、アジア太平洋研究科、日本語教育研究科、国際コミュニケーション研究科
祝辞 北川 悦吏子 様
脚本家・映画監督

1984年早稲田大学第一文学部卒業。
1992年に『素顔のままで』で連続ドラマの脚本家デビュー。テレビドラマ『愛していると言ってくれ』『ロングバケーション』『ビューティフルライフ』『空から降る一億の星』『オレンジデイズ』『半分、青い。』『夕暮れに、手をつなぐ』、映画『ハルフウェイ』『新しい靴を買わなくちゃ』などの多くの大ヒット作品を世に送り出し、「ラブストーリーの神様」と呼ばれる。舞台脚本やエッセイ、作詞の世界でも活躍しその活動は多岐にわたる。
- LINK


【第3回】対象:商学部、社会科学部、人間科学部(通信教育課程含む)、商学研究科、社会科学研究科、人間科学研究科、会計研究科、経営管理研究科
祝辞 漆間 啓 様
三菱電機株式会社 取締役 代表執行役社長、CEO

1982年早稲田大学商学部卒業。
三菱電機株式会社に入社し、名古屋製作所でキャリアをスタート。Mitsubishi Electric Europe B.V.取締役社長、FAシステム事業本部長、社会システム事業本部長、経営企画室長などを経て、2021年7月より執行役社長に就任。一般財団法人宇宙システム開発利用推進機構理事長、経団連日本トルコ経済委員会委員長、公益財団法人発明協会副会長等兼職。
- LINK


【第4回】対象:基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部、基幹理工学研究科、創造理工学研究科、先進理工学研究科、環境・エネルギー研究科、情報生産システム研究科
栄誉フェロー称号贈呈 大石 進一 理工学術院 元教授

1981年早稲田大学大学院理工学研究科博士後期課程修了、工学博士。
早稲田大学助手、専任講師、助教授を経て1989年早稲田大学理工学部教授。早稲田大学理工学術院基幹理工学部長、理工学術院長など歴任。フランスパリ第6大学客員教授、文部科学省スパコン富岳等HPCI計画推進委員会委員、日本応用数理学会会長など歴任。2012年4月紫綬褒章受章。2020年11月文化功労者。
- LINK
入学式アルバム
Waseda Live
2024年4月1日(月)
【第1回 式典】 政治経済学部、法学部、教育学部、政治学研究科、経済学研究科、法学研究科、法務研究科、教育学研究科
【第2回 式典】 文化構想学部、文学部、スポーツ科学部、国際教養学部、芸術学校、文学研究科、スポーツ科学研究科、アジア太平洋研究科、日本語教育研究科、国際コミュニケーション研究科
2024年4月2日(火)
【第3回 式典】 商学部、社会科学部、人間科学部(通信教育課程含む)、商学研究科、社会科学研究科、人間科学研究科、会計研究科、経営管理研究科
【第4回 式典】 基幹理工学部、創造理工学部、先進理工学部、基幹理工学研究科、創造理工学研究科、先進理工学研究科、環境・エネルギー研究科、情報生産システム研究科