サーキュラーパーク九州連携協定締結

持続可能な社会の構築に向けた資源循環の拠点
「サーキュラーパーク九州」(川内発電所跡地活用)の実現に向けた連携協定を締結

早稲田大学は、薩摩川内市(市長:田中良二)、株式会社鹿児島銀行(取締役頭取:松山澄寛)、株式会社ナカダイホールディングス(代表取締役:中台澄之)及び九州電力株式会社(代表取締役社長執行役員:池辺和弘)の5者間で、九州電力株式会社が所有する川内発電所跡地(2022 年 4 月廃止:鹿児島県薩摩川内市港町)を循環経済(サーキュラーエコノミー)と脱炭素化の推進による持続可能な社会の構築に向けた資源循環の拠点「サーキュラーパーク九州(略称:CPQ)」と位置づけ、5者が連携して具体的な検討を推進するため、2022 年 7 月 26 日に大学間協定を締結しました。鹿児島県副知事による立会もありました。

サーキュラーパーク九州連携協定締結しました

1.協定内容

循環経済(サーキュラーエコノミー)と脱炭素化の推進による持続可能な社会の構築に向けた資源循環の拠点「サーキュラーパーク九州」の実現に向けて、5者が相互に連携することを目的とする。

◆主な連携事項
・資源循環による資源の有効活用や環境負荷低減等に関すること
・資源循環に係る研究開発に関すること
・サーキュラーエコノミーの実現と地域の脱炭素化に向けた実証実験に関すること
・その他、持続可能な社会の構築に向けた取組みや地域の活性化等に関すること

2.今後の取組み

2022 年度中の「サーキュラーパーク九州」における事業化判断に向けて、産官学の各領域において、協働して検討を推進していきます。

サーキュラーパーク九州でのそれぞれの役割

学校法人早稲田大学
地域課題解決に向けた研究開発スキーム等の検討

早稲田大学は「WASEDA Carbon Net Zero Challenge 2030s」を宣言し、ロードマップに従って、「最先端研究」「人材育成」「キャンパスのカーボンニュートラル達成」それぞれの分野でカーボンニュートラルの実現に取り組みます。サーキュラーパーク九州では、学術研究教育の振興及び研究教育成果の社会還元の推進の観点から、資源循環に関する先進的な研究に加え、社会学分野の研究も含め、資源循環の実現に向けた幅広い研究開発の検討を行います。

挨拶する田中総長

理工学術院 林教授、所教授 カーボンニュートラル実現に向け研究開発で協力します

薩摩川内市
具体的な検討に対する全体的な支援

薩摩川内市は、サーキュラーパーク九州が立地する自治体として、資源循環に資する地域の参画を要する各種実証実験や設備設置の許認可手続時の関係機関調整への協力など、事業環境の整備における支援を行います。また、「川内港久見崎みらいゾーン産業立地ビジョン」(令和2年[2020 年]10 月策定)、「SDGs・カーボンニュートラルに関する包括連携協定」(令和3年[2021 年]9月九州電力と締結)及び「川内発電所の跡地活用に関する基本協定書」(令和4年[2022 年]2月九州電力と締結)に基づき、同エリアにおける循環経済の実現に向けた牽引役を担います。

株式会社鹿児島銀行

地域総合金融機関として、地域ネットワークを活用した地域課題の抽出、人・企業のコーディネートによる課題解決の推進の検討鹿児島銀行は、SDGs取組方針「サステナビリティ全体構想」に掲げる「環境にやさしい地域づくり」に基づき、脱炭素社会の実現に向け、CO2排出量削減目標やESG投融資目標を設定し、再生可能エネルギー関連融資や地域の環境保全活動などに積極的に取り組んでいます。資源循環に資する地域の課題を抽出し、当行が持つ地域ネットワークを活かし、人・企業とサーキュラーパーク九州をつなぐことで、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

株式会社ナカダイホールディングス
廃棄物リサイクルの事業化検討、資源循環スキームの検討

ナカダイホールディングスは、総合リサイクル業としてリサイクル率 99%を実現するナカダイと、そこで培ったノウハウを活かし、循環ビジネスの構築から、廃棄物のリユース、リサイクルに向けたコンサルティングを行うモノファクトリーをグループとする循環社会をビジネスで実現する会社です。サーキュラーパーク九州では、既存のリサイクル工場に加え、循環資源を動脈産業につなげる研究開発や地域の脱炭素化に資するコンサルティングなど、これまでにない動静脈産業の連携に挑戦していきます。

九州電力株式会社
サーキュラーパーク九州の全体総括

九州電力は、2021 年4月に策定した「九電グループ カーボンニュートラルビジョン2050」及び同年 11 月に策定した「九電グループ カーボンニュートラルの実現に向けたアクションプラン」のもと電源の低・脱炭素化と電化の推進に挑戦し続け、九州から日本の脱炭素をリードする企業グループを目指しています。サーキュラーパーク九州を、九州のエネルギーを支えてきた火力発電所跡地にて循環経済・脱炭素化に取り組む挑戦の場と位置づけ、地場企業として地域経済の発展と社会課題解決の両面で貢献していきます。

サーキュラーパーク九州の基本構想
1.概要

これまで九州のエネルギーを支えてきた川内発電所を、循環経済(サーキュラーエコノミー)を実現する新たな挑戦の場所と捉え直すこととします。そして、資源循環を中心としたサーキュラーエコノミーと脱炭素化の推進による持続可能な社会の構築を目指します。そのため、動静脈産業双方の課題に産官学が連携してアプローチし、業種を超えた企業連携、地域と協力した実証実験等を行い、資源循環に関する課題解決を図ります。これらを通じて、サーキュラーエコノミーを実現する技術と知見を集積し、オープンイノベーションを活用しながら、よりよい循環型社会の実現を目指します。

2.主な取組み
リソーシング事業

廃棄物のリサイクルや有効活用の技術・実績を持つ事業者による、企業や地域の廃棄物を高いレベルで再資源化することを目的とした事業です。製造から廃棄までに関わる様々な事業者間で連携することにより、企業の総合的な廃棄物削減、リサイクル化、脱炭素化を提案します。ここでは、工場の生産工程や流通過程における廃棄物から在庫処分品まで、幅広い廃棄物を取り扱います。同時に地域の粗大ごみなどの再資源化に取り組み、地域の廃棄物そのものの削減による脱炭素化も目指します。

廃棄物リサイクル化事業(一般廃棄物、産業廃棄物)

・ほぼ全ての固形廃棄物を対象としたリサイクル工場を運営
・企業が回収した製品・返品・在庫処分品などの回収・保管・選別によるリサイクル化事業により、従来型の廃棄物処理(焼却や埋立等)を削減し、脱炭素化につなげるコンサルティングを実施

廃油無害化・再生事業

・エンジンオイルや重油等の廃油を回収し、無害化処理の上、新たに燃料として活用
※上記以外にも、廃棄物処理に係る様々な課題や利活用ニーズ等を踏まえ、リソーシング事業の拡大に向け、検討を継続

ソリューション事業

資源循環に関する企業・社会の中長期的な取組みに対し、産官学のネットワークを活かした研究開発、実証実験やコンサルティングなどの実施体制を構築し、取組みに対する協業・支援を行います。

【想定される取組み】
・企業・団体による資源循環に関する課題等に係る取組みと、産官学・異業種・他業種が持つ技術・ノウハウ等をつなぐオープンイノベーションの促進・企業と学術・研究機関との技術交流や共同研究による循環資源の製造に関する新事業・技術創出(再生前提の製品設計・デザインの提案等)の協業
・課題解決プロセスや研究のフェーズに応じて、薩摩川内市のフィールドを活用した各種実証実験の実施
・企業・団体での新たな資源循環のスキーム創出
・取組み成果を整理・集約したライブラリーの整備
・企業や地域・一般市民に対する研修プログラムの実施ほか関連施設の設置などサーキュラーエコノミーに関する行動変容・意識変容を図るための取組み

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