日本を代表する理論経済学者として「厚生経済学」で多くの業績
早稲田大学政治経済学術院の鈴村興太郎特任教授が12日、日本学士院の新会員に選ばれました。
日本学士院は、学術上功績顕著な科学者を顕彰するための機関として文部科学省に設置されており、会員は定員150人。恩賜賞、日本学士院賞、エジンバラ公賞並びに学術奨励賞の授賞をはじめ、紀要の編集及び発行、公開講演会の開催、外国アカデミーとの交流など様々な事業を進めています。
鈴村特任教授は、国際的に日本を代表する理論経済学者であり、ことにケネス・J・アロー、アマルティア・センとならぶ「厚生経済学」、とりわけ「社会的選択理論」に関する国際的な権威として多くの業績をあげています。
鈴村興太郎特任教授のコメント「日本学士院の会員に選出されて」
通算3期にわたって会員を務めた日本学術会議を卒業したばかりの私ですが、このたび日本学士院の新会員に選出されるという栄誉に恵まれました。この栄誉に値する確信があるわけではないのですが、私の選出によって厚生経済学と社会的選択の理論に広い認知の光が当たることになれば、幸せなことに思います。今後は、日本の経済学の国際的な存在感をさらに高めること、早稲田大学の学生・院生に規範的な経済学がもたらす光と果実を引き継いでいくことに、一層の努力を重ねる積りでいます。