小中学生のための科学実験教室、第30回ユニラブ開催 研究者による科学コミュニケーション

2017年8月8日、西早稲田キャンパスにて、小中学生のための科学実験教室、第30回ユニラブ(University Laboratory)が開催されました。当日は多くの親子が参加し、科学・技術に対する興味や関心を高めました。
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ユニラブとは、毎年夏休みの時期に開催される早稲田大学理工学術院主催の小中学生のための科学実験教室です。実験や工作を自ら体験することを通じて、参加者が科学・技術に対する興味や関心を高める機会を提供するとともに、広く大学を社会に公開することを目的に開催しており、今年で30回目を迎えました。

例年、教職員・学生による実験教室や、大学生、大学院生に加えて附属・系属校の高校生なども企画実施する実験体験コーナー、講演会などが行われています。第1回ユニラブは1988年に開催されており、もともとは新宿区を中心とした本学近隣の小中学生を対象にした実験教室を開催したことがきっかけで始まりました。現在では日本全国から参加者が集まるほどの大規模なイベントに成長し、参加者の延べ人数は20,000名に達しています。

ユニラブでは、事前申込み制の実験教室や、だれでも参加可能の実験体験コーナー、講演会、キャンパスツアー等が催され、特に実験教室では、小中学生たちが、実際に研究活動をおこなっている研究者と科学を通して触れ合う場となっています。今回の実験教室は、次のような研究者による科学コミュニケーションが行われました。

uni22創造理工学部環境資源工学科の所 千晴 教授の研究室では、「めっき体験-魔法の水で金属の色をかえてみよう-」と題し、小学3・4年生を対象とした教室が行われました。実験では、電気が流れる力を使って金属の板に別の金属をくっつけます。これを「めっき」と言いますが、透明な水の中に見えない金属がたくさんあることがわかります。所教授は「金属は身近なところにあるものですが、なかなか意識しないものなので、実は金属って面白いということを伝えられればと思って企画しました。また、この教室は企業や他大学にもご協力いただき、より一層楽しく学べるように工夫しました」と述べました。参加者はどのような道具を使ったら「めっき」ができるのか、「めっき」によって色がどのように変わるのかを確かめていました。会の途中ではキャラクターの「銅の妖精 カッパーくん(copper:銅)」も登場し、クイズ形式で科学について学びました。

uni33先進理工学部生命医科学科の朝日 透 教授およびナノ・ライフ創新研究機構の澤村 直哉 主任研究員(研究院准教授)による「踊るDNAユニラブ30周年スペシャル」では、中学生を対象とした教室が行われました。遺伝子DNAの性質を利用して普段から遺伝子検査や病気の診断が行われていますが、そのDNAの性質を学び、検査でも実際に使われているPCR(Polymerase Chain Reaction)という化学反応に取り組みました。

uni44澤村主任研究員は「学校では、DNAについての関連知識を深く学べないし、しかも目に見えないものです。でも生物や人間を知るためのとても重要なものであり、それをなんとか実感し、理解してほしいと思っています。」と述べました。朝日教授は、「この教室では、研究室で扱っている実験技術を子供たちに分かりやすいかたちにして提供しています。このことを通して私たちの研究成果も社会に理解していただくことを目指しています」と研究アウトリーチの意義についても語りました。

なお、低学年向けには、技術職員による携帯電話・スマートフォンに入っている振動モータを使って動く「ぶるぶるロボットをつくろう」や、光ファイバーと七色に光るLEDを使って、暗やみの部屋でやさしく光る「君だけの7色に光るファイバーフラワーをつくろう!」等が行なわれました。

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ぶるぶるロボットをつくろう

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君だけの7色に光るファイバーフラワーをつくろう

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