健康医療の先駆者、本学の生命医科学科が創立十周年記念式典・記念祝賀会を盛大に開催

2017年5月13日、本学の生命医科学科が創立十周年を迎え、小野記念講堂にて盛大な記念式典と、リーガロイヤルホテルでの賑やかな記念祝賀会が執り行われました。

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式典は、悪天候にもかかわらず、多くの来賓者と卒業生OBOGが駆け付けました。式典の実行委員長である理工学術院の朝日透(あさひとおる)教授が司会を務め、十周年を迎えた高揚感溢れた雰囲気ではじまりました。
まず、生命医科学科主任の理工学術院の仙波憲太郎(せんばけんたろう)教授による開会の辞にはじまりました。仙波教授は「10名という小さい所帯ながらも医学系、工学系という異質性を活かして国内外の大学、研究・医療機関との連携・融合研究の輪を広げてきました。私たちは学科の発展に懸命 に努力し、10 年前に掲げた目標に向けて着実に歩み続けています。今日はこれまでの10年を振り返り、次の10年をどうしていくか、を考える良い機会になります。このあと諸先生方から挨拶やエピソードを語っていただきますが、卒業生の皆さんもこれからもこの学科を拠り所として、新しい生命科学、そして産業を生み出していってほしいと思います」とこれまでの歴史と未来への歩みについて語られました。
続いて、2人の祝辞がありました。

本学理事・理工学術院の大野高裕(おおのたかひろ)教授より「本学の生命医科学科が十周年を迎え、心よりお祝い申し上げます。これまで当大学では文理融合の研究がすすめられてきました。国内あるいは海外の研究機関と連携をして大きな成果を挙げてきましたが、2007年にこの生命医科学科が立ち上がり、その際に、医師やあるいはMBAを持った先生等、大変に多彩な先生方が集まり、これはまさに早稲田大学が標榜している多様性を具現化した学科として発足しました。教育カリキュラムについても、基礎学問を身に着けた上で最先端の医学や工学を学べる学科となっています。Waseda Vision150の計画のひとつとして、健康医療分野で活躍できる人材の育成と研究成果の発展がうたわれていますが、生命医科学科がこの計画のエンジンとして活躍して下さることを大いに期待します」と大学を代表してお祝いの言葉がありました。

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED:エーメド)理事の菱山豊氏からもお祝いの言葉が述べられました。菱山氏は、「早稲田大学 先端科学・健康医療融合研究機構(ASMeW :アスミュー)を設置した際に、私は生命倫理ドメインのメンバーをしていました。当時、早稲田大学が健康医療の分野に大きく舵をきった時代のことでした。早稲田大学はこれまでこの分野で大きく発展してきたと思います。AMEDはまだ2年ということで新しい分、期待もされますが、批判も受けます。そのような中で、新参者はフロンテイアを築いていかなければと思いますが、この生命医科学科の皆様も私どもAMED同様に、フロンテイアを築いていく存在だと思います。ここで学ばれたことは20年、30年たって社会で役に立つはずです。この学科はまだ10年しかたっておりませんがここまで大きな発展をされてこられました。そして20年後、30年後、ますます皆さんが発展されていくことを望んでいます」とエールを送りました。

その後、生命医科学科の初代主任を務めた理工学術院の武岡真司(たけおかしんじ)教授が「生命医科学科創設の前夜からツインズへ」と称して創設期からの歴史やエピソードを語りました。武岡教授は、「実は東京女子医大とは40年にわたり共同研究を進めてきました。1980年代から医工連携が続いていましたが、個々の研究者レベルにとどまっていました。それを大学としてきちんと連携を進めたのは沿革のとおりです。健康医療というのは私たちの造語です。相反する言葉を敢えてつくり、ASMeWという拠点名にもしました。2008年には早稲田大学先端生命医科学センター(TWIns:ツインズ)ができました。当初、TWInsは理工キャンパスの63号館の地下に入るはずでしたが、私たちは理工から離れた地で独立した営みをしようと、現在の場所を選びました。当初、TWInsは3つの棟が立つはずでしたが、私たちは反対しました。ひとつのフロアで医学・理学・工学が一緒になって融合して研究すべきだと考えたのです。そしてラウンジなども女子医大と共通スペースとしオープンなデザインとしました。このような流れを得て、学内外の関係者の多くのお力を賜りながら、十周年を迎えることができました。教職員、学生、卒業生、学内外の関係者の皆様と、この生命医科学科という宝物を磨きながら、これからも大きく発展させていきたいと思います」と、最後は今後の抱負について力強く語りました。

理工学術院の大島登志男(おおしまとしお)教授は、「生命医科学科の研究・教育の現状と今後」と称し、躍進する研究活動の状況や卒業生の活躍について述べました。そして大島教授は、「本学科は、国内連携、国際連携、学術論文、学生表彰など様々な成果をあげてきました。そして、それぞれの研究室でも素晴らしい成果をあげております。研究成果について本日は各先生から資料をいただきました。まず朝日透(あさひとおる)研究室では、キラル薬剤サリドマイドの研究や独自に開発したG-HAUPによる研究等が進められています。井上貴文(いのうえたかふみ)研究室では神経細胞内の分子挙動の新しい分析方法の開発や、神経回路の光学的測定などで成果を挙げています。わたくし大島研究室では神経可塑性のメカニズムの研究やその治療的応用で研究の成果を挙げています。次に合田亘人(ごうだのぶひと)研究室では、脂肪肝や糖尿病など生活習慣病の病態形成に関する新たな知見を得て研究成果を挙げてきました。佐藤政充(さとうまさみつ)研究室では、微小管による細胞分裂の制御機構の解明によりネイチャーセルバイオロジー等で成果を報告しています。仙波憲太郎(せんばけんたろう)研究室では、発がん、浸潤・転移を制御する遺伝子の探索と機能解析を行い、大きな成果をあげています。先ほどお話した武岡真司(たけおかしんじ)研究室では、ナノ医療や生命医科学に貢献するナノバイオマテリアルの研究でさらに医療応用の可能性を広げています。武田直也(たけだなおや)研究室では、独自に加工した特殊基板上での幹細胞の分化誘起や細胞分離システムならびに三次元再生組織構築等で成果をあげています。竹山春子(たけやまはるこ)研究室では、海洋環境細菌のオミックス解析や独自に開発したマイクロ流体デバイスを用いた細胞解析等で成果をあげ、またこれらのビックデータを用いたバイオインフォマティクス等幅広い活動を行っています。最後に、常田聡(つねださとし)研究室では、自然界に存在する未知の微生物を分離培養しこれまで多くの微生物を獲得することに成功しています。その中で特に新規性の高い微生物に関しては和風の名前で命名するなど、研究の成果をあげています。以上、生命医科学科の10研究室を紹介しましたが、これらの成果は本学科のOBOG卒業生の方が第一著者である学術論文となっているものも多く、私たち教員も皆さまのおかげで研究成果をまとめることができたことをとてもうれしく思います。」と各研究室を紹介しました。そして、最後にこれからの学科の未来と抱負について説明しました。

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朝日 透 教授

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井上 貴文 教授

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大島 登志男 教授

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合田 亘人 教授

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佐藤 政充 准教授

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仙波 憲太郎 教授

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武岡 真司 教授

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武田 直也 准教授

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竹山 春子 教授

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常田 聡 教授

また、生命医科OBOG会初代会長であるキリン株式会社R&D本部健康技術研究所の金子裕司氏が、「生命医科学への期待」という題目で、OBOGの代表として今後の期待を含めて祝辞を述べられました。金子氏は「本日は十周年式典誠におめでとうございます。私は、2008年度に修士課程の一期生としてこの生命医科学科を卒業しました。本日先生方のお話を伺い、もう10年もたったのかと思いを馳せました。ここにいる生命医科学科の皆様より少しだけ社会経験が長くその経験を踏まえてお話させていただきます。この学科の一番の特長は学びの幅や研究の幅が非常に広い点にあり、それが私の企業経験でもとても役に立っています。」と社会での活躍について述べ、最後は生命医科学科への期待を述べました。
閉会の辞では、学科副主任である理工学術院 井上貴文(いのうえたかふみ)教授が「生命医科学科は、本当にゼロからの立ち上げでした。研究室は新しくて、でも人がガラガラで、まずどうしよう何からはじめようと、そこから始まったのです。まず最初に卒業生を出すこと、それが私たち教員の大きな使命で、昨年、初めて博士課程を卒業した人材を輩出しました。また研究の面で、この10年、そして次の10年で早稲田大学、および世界に向けて生命医科のプレゼンスを示すというミッションがあります。生命医科学科の強みはまだ10年という若い組織であること、10研究室しかない非常にフレキシブルな組織であるということがあり、この分野が期待されていることからすると、大きなプロジェクトを束ねて世界に向けて開き続けていく可能性があると思っています。10年という一つの区切りが終わって、次の10年に向けて皆さまと新しく歩みたいと思っています。そして次の10年目にまた皆さまとお会いしお互いよくやったなあ、という喜びを分かち合いたいと思っています」と未来へ踏み出す姿勢について述べ、大きな拍手が送られました。最後に、式典の実行委員長である朝日教授が挨拶を述べ、会場は幕を閉じました。

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竜田 邦明 名誉教授

その後、会場をリーガロイヤルホテルに移し、記念祝賀会が催されました。記念祝賀会では、鈴木寛文部科学大臣補佐官、竹内淳理工学術院長らからの祝辞の後、栄誉フェローの竜田邦明名誉教授が乾杯の音頭をとり、生命医科のできるまでのエピソードも混えてお祝いのお言葉を述べられ、乾杯のご発声をとりました。竜田名誉教授は、「理工学研究科長の任期中に、この生命医科学科を立ち上げることになりました。他の大学と異なり医師の資格を持った人財を入れること、教育と研究の両方に熱心な人財を選ぶこと、サイエンスの基礎をしっかり学べる場所にすること、一人一人が個性的でありながらひとつの大きな力にまとまること等々、様々なことを考えながら、そして幾多の試練を乗り越えながら、この学科を立ち上げました。10年がたち、教育、研究それぞれの面で、多くの業績が出ており、感慨もひとしおです。また、次の10年、もうひとサイクル、これまでの歴史を継承しながら、新しい生命医科学科の歴史を創っていくように願っています」とあたたかな笑顔で述べられました。
今後、生命医科学科には、生命医科学分野ならびに健康医療の先駆者として、さらなる躍進が期待されます。

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写真:上は記念式典、下は記念祝賀会の様子

参考:早稲田大学先進理工学部生命医科学科

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