早稲田大学と株式会社アシックスは、2016年3月に包括的な提携を結びました。契約期間は2016年3月1日から5年間となります。
早稲田大学は2014年4月から、国内の大学としては初の学生アスリート向けの本格的なライフスキルプログラムとなる、早稲田アスリートプログラム(WAP)を開始しました。このWAPと連携し、
- 研究開発
- 人材交流・育成
- 地域社会貢献活動
を大きな柱として共同して大学スポーツの活性化に取組んでおり、2019年のラグビーW杯、そして2020年の東京五輪・パラリンピックに向け尽力していく予定です。
連携の一環として、2016年9月、本学キャンパス内にスポーツ用品やコラボ商品などを揃えたオフィシャルショップ、アシックスキャンパスストア早稲田がオープンしました。包括契約の3本柱として人材交流、社会貢献活動、教育的な意義(研究開発における連携)を掲げ、教育的な取組を強調しています。 この提携はWAPともつながっています。売り上げの一部は強化費へ還元されるだけではありません。東日本大震災の被災地である東北に学生を派遣してスポーツ教室を開催する復興支援や、海外の提携校との交流など、幅広い事業にアシックスの協賛金が充てられています。
本学がWAPに取り組むことになった直接のきっかけは、全米大学体育協会(NCAA)を紹介する記事だったそうですが、土屋純スポーツ科学学術院長は「学業優先、地域社会との連携などが我々にとってのNCAAの姿。ビジネス化のことは記事になかった」と言います。 「教育重視」の姿勢は、ビジネス化が議論の発端となった日本版NCAA創設とは距離を置くそうです。
アシックスは7月から本学で将来のスポーツビジネス人材を育成するための教育プログラムを開始します。山本義弘トータルパートナー推進部長は「(提供商品を)着せる、はかせるだけの広告塔のような関係では長続きしない」と強調しています。
連携の主な取り組み事例は以下の通りです。
1.研究開発における連携
- スポーツ製品の商品化に向けたヒアリング・FBを全強化部において実施。
- ラグビー蹴球部のアシックススポーツ工学研究所(ISS)を訪問し、測定結果をフィジカル向上等に生かす。
- キッズチャレンジ運動プログラムのブラッシュアップに向けて検討を進める。
- リバーサイドカフェでのインターンシップ実施に向けて調整中。(実施は17年8~9月に決定)
- ISSと本学スポーツ科学学術院 川上教授が共同研究を行う。(17年3月~)
- 内閣府受託事業でGPSを活用したトラッキングシステムに関するヒアリングを実施。
2. スポーツを通じた人材交流・育成
- 本学オリンピック・パラリンピック教育の一環として講義の実施。(2020東京オリパラに向けて、製品開発論)
- スポーツ科学部学生が授業の一環としてアシックスのオリパラの取り組みに関する調査研究を行う。
- インターンシップ実施に向けて本学へのヒアリングが行われた。
- 本学主催シンポジウムにアシックスCEO、取締役がパネリストとして参加。
- BASEBALL LABに関する意見交換。
- 野球部の台湾遠征への協賛。
3. 社会貢献活動
- 早稲田カップ・気仙沼カップ(東北復興支援活動)への協力。
- 早稲田スポーツフェスタin東伏見(競技スポーツセンター主催)への参画。
- 早稲田駅伝(平山郁夫記念ボランティアセンター主催)への協力。
- リオオリンピック・パラリンピック壮行会/報告会を連携して実施。
- Hello! WASEDA(野球普及活動)への協力。