短距離走行・高頻度充電の電気バス実証試験 一般道路走行時に約4割、高速道路走行時に約6割CO2削減

短距離走行・高頻度充電コンセプトを採用した電気バスの実証試験にて
一般道路走行時に約4割、高速道路走行時に約6割のCO2削減効果を確認

早稲田大学(理工学術院紙屋雄史(かみやゆうし)教授)、株式会社東芝(研究代表者:尾林秀一(おばやししゅういち))らの研究グループは、電源コードなどを接続しなくても遠隔給電が可能な最新のワイヤレス充電装置を搭載する短距離走行・高頻度充電型電気バスの公道走行実証試験を行い、同サイズのディーゼルバスと比較して一般道路走行時に約4割、高速道路走行時に約6割のCO2削減効果を確認しました。

本実証では、 小型電気バス“WEB-3 Advanced”ならびに同様のコンセプトで開発した中型電気バスの2台を、2016年2月から2017年1月まで、ANAならびにANAグループの連絡バスとして川崎市や羽田空港周辺の公道にて1日3~4往復走行しました。走行時に計測した電気的・機械的データをもとに早稲田大学がCO2削減効果を導出しました。

本研究は、環境省が公募した「CO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業」における採択課題であり、早稲田大学と株式会社東芝は、電気バスの実証事業に係る委託先として選定されたものです。同事業は2014年度~2016年度末まで実施されました。

早稲田大学は、今後も、重量車(バスやトラック)の電動化、ならびにそれらの本格的普及に向けた研究活動・社会貢献活動を続けてまいります。

設計コンセプトと特長

早稲田大学は、2002年度より先進電動バスWEB(Waseda Electric Bus)の研究開発を続けています。WEBシリーズは、電動車両の実用化にむけて技術的・コスト的ハードルとなっている“大きく・重たく・高価な”バッテリの搭載量を最小限とし、バスターミナルに戻ってくる都度充電する“短距離走行・高頻度充電コンセプト”を採用したユニークな電動バスです。また、高頻度となる充電作業を“短時間・安全・手間いらず”で行うために、本事業を通して新規開発した磁界共鳴型ワイヤレス充電装置を搭載しています。このコンセプトの採用により空車重量と車両初期コストの削減、充分な車室空間の確保、さらには運転席におけるボタン操作のみでの充電が可能となりました。

実証試験の目的

公道での走行を通し、CO2削減効果は勿論のこと、普及の際のポイントとなる充電作業に係る利便性を検証すると共に、ランニングコスト削減効果、さらには乗車環境の改善効果や走行時に周囲環境へ与える負荷の微小性の評価等も行いました。これらの成果を公開することで、“ヒトにも地球にも優しいワイヤレス充電型電動バス”をPRし、社会における認知度と受容性を高めます。

実証試験の概要

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ワイヤレス充電装置

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実証試験走行ルート

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WASEDA University

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