「こうのとり」は暗黒物質の謎を解明できるのか CALET開発者・鳥居祥二教授が語る

2015年8月、高エネルギー電子・ガンマ線観測装置CALETを搭載した「こうのとり」が打ち上げられ、国際宇宙ステーション「きぼう」で観測が始まりました。このたび、その観測内容の一部が、 NATIONAL GEOGRAPHIC CHANNEL にて紹介されることになりました。

torii研究代表者の鳥居教授は、地上での高エネルギー宇宙線の観測も長年にわたって続けています。それまでの研究の現時点での集大成といえるCALETは10年ほど前から鳥居研究室で開発を続けてきた装置で、打ち上げ前の取材に対して鳥居教授はつぎのようにコメントしました。

どのように宇宙ができたのか、そこに果てはあるのかという興味をずっと持っていました。大学院生の時には富士山で、その後中国との共同研究でチベットの標高4,300mの高原で、空気中の粒子を観測しました。そして2006年と09 年にCALETの原型を気球に載せて、35~37㎞の上空で性能を確かめました。

また欧州原子核研究機構(CERN)で行われた、世界最大の加速器で電子や陽子・原子核が起こす素粒子反応のエネルギー測定を受けて、鳥居教授は「宇宙空間に行く前に、CERNで実験した結果をもとに、コンピュータシミュレーションで宇宙線シャワーを再現しました。これでCALETで観測したエネルギーが電子に由来するのか、陽子なのか、原子核なのかという区別が事前にできるようになりました」と説明しました。

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今回「きぼう」での観測がどのように宇宙の謎の解明に貢献するについて、鳥居教授みずからが NATIONAL GEOGRAPHIC CHANNEL 内にて語ります。鳥居祥二研究室で行われている宇宙物理学の研究の一端を、ぜひご覧ください。

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(原題:Fly Me To The Stars :Japan’s Space Challenge)

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