2014年9月・2015年3月卒業・修了者の進路報告データによると、早稲田大学卒業直後に日本で就職する外国人留学生の割合が、3年前の2割台から36.2%まで上昇したことがわかりました(下記グラフ参照)。早稲田大学は2012年度よりVision150「外国人留学生の就職活動支援プロジェクト」を始動し、外国人留学生を積極採用する企業の開拓、英語での学内企業説明会の開催、外国人留学生のための就職活動ガイダンスや各種実践対策講座、日本語授業との連携、日英両語でのガイドブック発行、日英両語での個別相談等を推進してきました。
卒業後に就職活動を行う外国人留学生
「未定」(2013年度より「未定」か「就職活動中」かを選択)と回答した外国人留学生が多い理由のひとつは、学位取得後に就職活動を行う習慣です。卒業時点では必ずしもその直後の進路を決めておらず、母国あるいは第三国での就職も視野に入れていることの表れと言えるでしょう。また、日本で就職を希望している者についても、その多くが留学目的である勉学を第一に学生生活を送り、卒論・修論提出後に就職活動を本格的に開始し、卒業時点では「活動中」と報告、日本での在留資格を「留学」から就職活動のための「特定活動」に変更しています。
日本で就職するために
日本企業は外国人留学生に高いレベルでの日本語力や日本文化への理解を求めており、このことが外国人留学生の日本企業への就職のハードルを上げています。キャリアセンターは、外国人留学生には、日本で就職するためには日本語力を高めることが重要であることを入学時から伝え、日本語学習を奨励しています。一方、企業側には、今後の企業活動のグローバル化や組織のダイバーシティ化を見据え、日本語力の要求度を抑えて、外国人留学生が持つ文化や言語能力を活用していだだくよう、これからも引き続き働きかけを行ってまいります。