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図書館に集う学生たち(3)
特集:図書館での学び、叡智との出会い
Wed 07 May 25
特集:図書館での学び、叡智との出会い
Wed 07 May 25
異なる意見が響き合う多機能型のラーニング・コモンズ
プレゼンテーション・エリアで行われる活発なグループワーク
人間科学部3年 佐伯 栞さん

撮影=所沢キャンパス 所沢図書館 プレゼンテーション・エリア
2年生の時にアメリカへ1年間留学し、多様なバックグラウンドをもつ人々との出会いを通じて、自分の中にある先入観や思い込みを実感しました。そうした偏見を払拭する教育手法に関心を抱き、3年生からは教育システム開発論がテーマの研究室に所属。教育を「人間の主体的な学び・成長を促すシステム」として捉え、関連する課題をグローバルな視点から研究するという教育システム開発論の方針の下、私は異なる文化・言語におけるコミュニケーション方法を学んでいます。
ゼミには約10名の学生が所属し、週に1度、プレゼンテーションやディスカッションを行います。内容は、指定の文献をまとめるレポート発表のほか、卒業論文の構想や文献のレビューなど、さまざまです。近隣の小学校でフィールドワークを行い、得られた知見を共有することもあります。ゼミで使用するのが、所沢図書館のラーニング・コモンズ内にある「プレゼンテーション・エリア」です。巨大なホワイトボードやプロジェクターなど、グループワークに適した設備が揃っています。図書館とはガラス張りの壁で隣接しており、発言しやすい開放的な雰囲気もこの空間の魅力です。
グループ発表の前には、フレキシブルに机を動かして共同作業もできる「グループ学習エリア」でリハーサルをしたり、「個人学習エリア」で資料作成をしたりと、ラーニング・コモンズの各エリアを活用します。図書館と併設されているため、必要な資料はすぐに閲覧できますし、他キャンパスにしかない場合も取り寄せられます。
グループワークを通じ、他者の意見を取り入れることで、限られていた自分の視野を広げられます。また第三者視点のフィードバックを、再び論文作成やフィールドワークの手法に落とし込むことで、研究の方向性もより明確になります。4年生で取り組む卒業論文では、学習支援のワークショップを設計し、効果を測定しようと考えています。教育を通じた多文化の共生に、今後も挑戦したいです。

所沢図書館ラーニング・コモンズ
学内の図書館やキャンパス内に設置される「ラーニング・コモンズ」は、問題発見・解決型教育を実現する空間。所沢図書館のラーニング・コモンズには、「プレゼンテーション・エリア」や「グループ学習エリア」のほか、インターネット端末やAV視聴機器が配置される「個人学習エリア」、くつろぎながら資料を閲覧できる「リラックス・エリア」などがあり、用途に合わせて自由に利用できる。