芸術功労者表彰 北大路 欣也 様
俳優
御紹介いただきました北⼤路欣也でございます。昭和18年京都⽣まれ本名は浅井將勝と申します。
ご⼊学まことにおめでとうございます。
今⽇この⽇に私も同席させていただき、その上、⾝に余る栄誉を賜りました。
⽥中総⻑をはじめ、諸先⽣⽅のご厚情のお陰です。⼼から御礼申し上げます。
私は13歳の時、映画「親⼦鷹」でデビュー。その後、東京の学校に編⼊し、憧れの早稲⽥⼤学第⼆⽂学部演技科に⼊学が許されました。
学友との新たな出会いの中で⽬ 的に向かうその情熱の強さに私は圧倒される毎⽇でした。
そんな時シェークスピア⽣誕400年の年、演劇科で記念公演をすることになり、私もスタッフの⼀員になりたいと思っていたところ、「おい、浅井!お前、⼀⽣チャンバラで終わるのか、演技科に⼊ったんだ、シェークスピアの舞台に挑戦してみろよ!」と、学友から声を掛けられました。
演⽬は「リア王」、演出をなさった印南教授からもエドガー役をやりなさいと薦められ、覚悟して挑戦を決めました。⼤隈記念講堂での舞台稽古をへてイイノホールで浅井將勝として初舞台を踏ませていただき、幕が下りた瞬間、⾔葉では⾔い尽くせない感動を覚えました。
そんな興奮も冷めやらぬ中、⽇⽣劇場のプロデューサーの⽅から連絡が⼊り、「イイノホールを観たよ、来春⼆代⽬尾上松緑先⽣が『シラノドベルジュラック』を公演なさる、クリスチャンの役で君を推薦した。」と伝えられ、北⼤路欣也として新たな世界への扉が開かれました。
学友の「⼀⽣チャンバラで終わるのか」あの⾔霊に⼒を貰いました。友情は今も固く結ばれております。
皆様も素晴らしい出逢いの中で⽬ 的に向かって新たな⼀歩を踏み出され、様々な体験をなさる。
感謝の想いを忘れず【愛和和合】、与えられた⼒を出し切って前進して下さい。
それぞれの分野でのご活躍を⼼から祈らせていただきます。
本⽇はご⼊学まことにおめでとうございます。