薩摩焼宗家の第十四代沈壽官(大迫恵吉)氏が6月16日にご逝去されました。
第十四代沈壽官氏は、初代沈当吉に始まる父祖の技を受け継ぐべく、1964年に第十四代宗家を継承し、我が国屈指の伝統工芸として名高い薩摩焼のさらなる発展に貢献されました。その卓越した制作活動の成果により、1984年の「文部大臣表彰」をはじめ、数々の賞を受賞されています。また、日韓の芸術文化の懸け橋として積極的に活動し、1989年に大韓民国名誉総領事に任命され、1999年には韓国政府から「銀冠文化勲章」を贈呈されました。
本学はその多大なる功績を称え、2000年3月に早稲田大学芸術功労者(※)として表彰いたしました。
謹んでお悔やみ申し上げます。
早稲田大学芸術功労者について
創立百周年を記念し、芸術の振興に顕著な功績のあった校友を表彰することを目的として、1984年12月に『芸術功労者表彰規程』を制定しました。これに基づいて、永年にわたり芸術の分野で他大な貢献をなした70歳以上の者で、且つ文化功労者・日本藝術院賞受賞者・世界記録樹立者・重要無形文化財に指定された者およびこれに準ずる功労者のうちいずれか一つに該当する者の中から適当と思われる者を選定し、表彰しています。