パワーエレクトロニクス技術やモータドライブ技術を基盤に、カーボンニュートラルや経営面の効率化に寄与する鉄道システム技術のあり方を研究します。
鉄道は19世紀以来、近現代社会を支える交通機関として発展してきた。特に線路に沿って走行するという特性から、架線・パンタグラフによるクリーンな電気駆動と、大量・高速輸送が可能という長所に恵まれている。また、走行抵抗が小さいという特性から省エネルギーな輸送機関として、近年注目を浴びている。これからはスマート社会を支える基盤技術の一つとして、そしてカーボンニュートラルに寄与する交通機関としてもその重要性は増していくと考えられる。
しかし一方で、今後の人口減少によるコンパクトな社会の到来や、自動車の自動運転などに代表されるパーソナルモビリティの発展などを背景に、大規模なインフラと多くの要員を要する鉄道運営のあり方や、画一的な輸送サービスのあり方について再考が求められている。また、地球温暖化や化石燃料枯渇などの地球規模の問題の深刻化を背景に、相対的にエネルギー効率の良い交通機関である鉄道も、さらなる省エネルギー化が求められている。また、同時にカーボンニュートラルへの貢献も期待されている。
鉄道は軌道、電力供給設備、信号システム、車両、列車ダイヤなど個々の要素技術が有機的に結びついて、安全、正確、快適な輸送サービスを提供する点が技術的な特徴といえる。前記の課題を解決するためには、鉄道を要素技術の有機的結合を考慮した一つのシステムとして捉え、現状の問題把握を行った上で、それらの改善を図ることが重要である。その上で、成果をいかにスマート社会に実装していくかも検討が必要である。
これらを踏まえ、上記課題解決に資するため、本研究所では以下の研究を実施する。
草鹿 仁 理工学術院大学院環境・エネルギー研究科教授
近藤 圭一郎 理工学術院先進理工学部教授
林 泰弘 理工学術院先進理工学部教授
村田 昇 理工学術院先進理工学部教授
森本 章倫 理工学術院創造理工学部教授
若尾 真治 理工学術院先進理工学部教授
小林 宏泰 千葉大学工学研究院助教
鈴木 高志 東日本旅客鉄道株式会社
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