Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

プロジェクト研究

デジタルツインを活用したアクセシブルな屋内空間表現

From Digital Twins to Tangible Things: Learning-based Scene Understanding for Accessible Indoor Spatial Representation
  • 研究番号:25C11
  • 研究分野:technology
  • 研究種別:奨励研究
  • 研究期間:2025年04月〜2026年03月

代表研究者

馮 起 理工総研が募集する次席研究員
FENG Qi Junior Researcher

理工学術院総合研究所 森島 繫生 研究室
Waseda Research Institute for Science and Engineering

URL:https://w-rdb.waseda.jp/html/100002960_ja.html

研究概要

デジタルツイン技術は建築やロボティクスの分野で急速に発展していますが、アクセシビリティへの応用はほとんど進んでいません。視覚障害者の移動支援に不可欠な触地図は、現在も手作業による作成が主流であり、特に屋内環境では空間データの不足が自動生成の大きな障壁となっています。本研究は、深層学習を活用してデジタルツインを触知可能な空間表現に変換し、ナビゲーションに必要な情報を強調した触地図を自動生成することを目的とします。

 

具体的には、深層学習を用いて3D環境データを解析し、触覚的に認識しやすい簡潔な形状へと変換するフレームワークを開発します。これにより、従来の手作業による触地図作成をAI駆動のプロセスへ移行し、作成コストと時間を大幅に削減するとともに、より多くの視覚障害者ユーザーが空間情報を容易に取得できる環境を構築します。さらに、本研究は触地図をシーン理解AIの実用的な応用先として位置づけ、デジタルツイン技術の活用範囲を建築やロボティクスの枠を超えてアクセシビリティ分野へと拡張することを目指します。

本研究では、シーン理解とマルチモーダルセンシング技術を活用し、深度データや点群データからナビゲーションに必要な空間情報を抽出・最適化するアルゴリズムを開発する。特に、経路、障害物、構造物といった重要な要素を強調し、触知可能なシンプルな形状に変換することで、視覚障害者が直感的に理解しやすい触地図を生成する。本研究は以下の3つのフェーズで進める。

  1. シーン理解とデータ取得
    深度カメラやLiDARに加え、単眼推定やガウシアンスプラッティングを活用し、屋内環境の3Dデータを再構築する。深層学習を用いて、限られた視点から得られる情報を補完し、高精度な空間モデルを生成する。さらに、実環境データの不足を補うために、合成データを活用し、多様なシナリオに適応可能なモデルを構築する。
  2. 触地図生成
    深層学習を用いて、ナビゲーションに必要な要素(経路、障害物、ランドマークなど)を抽出し、触知可能な形状へ変換する。触地図は、不要な情報を排除しながらも、必要な情報を保持するデザインとし、ユーザーが直感的に空間を把握できる構造を実現する。

ユーザー評価と実用化
視覚障害者と協力し、生成した触地図の実用性を評価する。ユーザーフィードバックを基にモデルを改良し、触地図の有用性とアクセシビリティを向上させる。

年次報告

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