- プロジェクト研究
- 色素上皮由来因子およびヘパラン硫酸に特異的に結合する3重らせんペプチドの開発
色素上皮由来因子およびヘパラン硫酸に特異的に結合する3重らせんペプチドの開発
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- 2022年5月6日(金)
- 研究番号:22C13
- 研究分野:bio
- 研究種別:奨励研究
- 研究期間:2022年04月〜2023年03月
代表研究者
増田 亮 理工総研が募集する次席研究員
MASUDA Ryo Junior Researcher
理工学術院総合研究所 小出隆規研究室
Research Institute for Science and Engineering
研究概要
色素上皮由来因子(pigment epithelium-derived dactor, PEDF)は生体内でコラーゲンと相互作用することで、創傷治癒やがんの転移に必須な血管新生を強く阻害する作用を有する。また、ヘパラン硫酸プロテオグリカン(HSPG)は血管新生を促進する作用を持つが、そのコラーゲン結合配列はPEDFのそれと共有している。これまでの研究において、申請者は自作のランダムな3重らせん型ペプチドライブラリからPEDFに結合するペプチドの候補を複数取得した。本研究では、これらの中からPEDFに特異的に結合するペプチドの取得とともに、HSPGに特異的に結合するペプチドの取得も目指す。
まず、これまでに得られている結合ペプチドの候補を化学合成により調製する。その後、それらが3重らせん構造を形成しているかを円偏光二色性スペクトル解析により評価する。つづいて、これらのペプチドのPEDFおよびヘパリン(HSPGの代替物として用いる)への結合親和性を、in vitroのアッセイ系で評価する。得られた結合親和性をもとに、親和性や特異性をさらに向上させるために構造活性相関研究を行う。こうして得られたペプチドは、血管新生のメカニズムを生化学的に解析するためのツールとしてのみならず、抗がん剤の薬物リードとしても期待できる。
年次報告
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