Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

プロジェクト研究

デジタルバイオ融合科学研究

Research on bio-digital integrated science
  • 研究番号:
  • 研究分野:
  • 研究種別:研究重点教員研究
  • 研究期間:2021年04月〜2026年03月

代表研究者

細川 正人 准教授(任期付)
HOSOKAWA Masahito Associate Professor(without tenure)

先進理工学研究科 生命医科学専攻
Department of Life Science and Medical Bioscience

URL:https://w-rdb.waseda.jp/html/100002876_ja.html

研究概要

私達の身の回りに生息する微生物からは、産業用酵素・抗菌薬・抗がん剤・免疫抑制剤などの産業的・臨床的価値のある物質が発見されてきた。環境から単離されてきた微生物培養株は、微生物研究の基礎・産業への応用を担う重要な資源である。しかしながら現在、伝統的な微生物培養株を供給源とした生理活性物質の発見数が減少し、新規抗菌薬の開発などが進みにくい状況になっている。有用酵素や薬剤候補物等の供給を継続的に担保するためには、未だ分析されていない未培養微生物を探索する必要がある。一方で、培養をスキップし、未培養微生物からまとめて抽出したDNA(メタゲノム)を直接解析する方法があるが、断片化され混在した配列から遺伝子経路を正しく再構築することが困難であるため、新規の生理活性物質獲得を効率的に行う方法は存在しない。
そこで本研究では、新規有用物質の探索と評価を効率的に循環させるための、生物情報資源利用プラットフォームを開発することを目的とする。コア技術として、未培養微生物の全ゲノムの個別網羅的な取得を行える新規手法を用いる。これには、代表者が開発した、網羅的なシングルセルゲノム解析技術(SAG-gel, 図1)を応用する(Chijiiwa et al. 2020 Microbiome)。更に、マイクロ流体技術・合成生物学手法・バイオインフォマティクスなどの一連の技術群を統合的に活用して、環境試料に存在する微生物の全ゲノム情報を獲得する。蓄積した遺伝情報デジタルデータから、これまでアクセスされてこなかった新規の微生物ゲノム情報を活用したバイオテクノロジー応用の活路を探る。本研究で開発する技術群の確立により、「環境微生物群集から新規・有用種の存在・特性を検知し、そのデジタルゲノムデータを参照して理解・活用につなぐ」という研究プロセスを自在に設計できる環境を実現する。生物試料として、動物共生微生物や環境微生物(土壌・水圏)を対象として、それらの生態系の基礎的理解についても平行して進めながら、蓄積した微生物ゲノムデー
タから物質生産・単離培養・微生物制御などの応用技術の新規創出を狙う。

年次報告

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