- プロジェクト研究
- 擬人化に関わる顕在的判断と潜在的反応の検出
擬人化に関わる顕在的判断と潜在的反応の検出
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- 2020年11月10日(火)
- 研究番号:20C14
- 研究分野:technology
- 研究種別:奨励研究
- 研究期間:2020年10月〜2021年03月
代表研究者
石井 辰典 理工総研が募集する次席研究員
ISHII Tatsunori Researcher
理工学術院総合研究所 渡邊克巳研究室
Research Institute for Science and Engineering
研究概要
本研究は「人間の認知行動の顕在的・潜在的過程の研究(代表:渡邊克巳)の一部として、人々がAI(ロボット・音声エージェントなどの人工エージェントを含む)を人間のように扱う擬人化現象に焦点を当て、この現象に伴う無意識的・潜在的な身体反応を検出することを目指す。
近年、私たちの意識はそれに先立つ無自覚の身体・生体反応として既に現れており、むしろその身体情報が集約・知覚された結果であるとする考え方が登場し、実証的な裏付けが蓄積されている。例えば対象に対する好みは意識的判断に先立つ視線の偏りとして検出できること(Shimojo et al., 2003)、声のトーンを特定の感情状態時のものに変調しそれを意識下でフィードバックすると感情状態に誘導が可能であること(Aucouturieret al., 2016)などが示されてきた。この考え方に基づけば、AIに対する擬人化についても、「まるで人のようだ」といった意識的・顕在的な判断とは別に、それに先立つ無自覚で潜在的な身体・生体反応が存在すると考えられる。それらを見つけ出し、擬人化の潜在的な指標として確立することができれば、将来的には、AIの表現方法の調整や、操作・フィードバックによる擬人化のコントロール技術として発展する可能性がある。
年次報告
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