Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

プロジェクト研究

国際宇宙ステーションにおける高エネルギー宇宙線実験(CALET) (3期目)

High energy cosmic-ray observation onboard ISS (CALET)
  • 研究番号:16C01
  • 研究分野:science
  • 研究種別:奨励研究
  • 研究期間:2016年04月〜2017年03月

代表研究者

浅岡 陽一 理工研が募集する次席研究員
ASAOKA Yoichi Researcher

理工学研究所 鳥居 祥二研究室
Research Institute for Science and Engineering

研究概要

宇宙線電子線望遠鏡(CALET)計画は、国際宇宙ステーションに大面積カロリメータを有する高機能粒子検出器を搭載することで、GeV-TeVに わたる広いエネルギー領域で電子線とガンマ線流束の精密測定を行い、近傍の宇宙線加速源やダークマターを探索することを第一の目的としている。CALET はJAXAと早稲田大学の共同プロジェクトとして、2015年の国際宇宙ステーション(ISS)への打ち上げが成功し、現在ISS軌道上で2年間(目標5 年)の観測を継続中である。この観測データを用いて、ダークマター対消滅の痕跡の可能性が指摘されているsub-TeVでの電子過剰問題に決着をつけ、さ らに20TeVまでの電子スペクトルの精密測定により近傍加速天体の証拠を発見することが期待されている。

CALET検出器の最大の特徴 は、非常に分厚い撮像型と全吸収型を組み合わせた高性能カロリメータである。放射長の30倍という物質量を誇るカロリメータはTeV領域の電子シャワーを 完全に吸収することが可能であり、その分厚いカロリメータで撮像されるシャワー像の発達の違いから、電子成分の観測に際して多大なバックグラウンドとなる 陽子事象を排除することができる。sub-TeV領域での電子過剰問題に決着をつける上では、この分厚い高性能カロリメータによって実現される2%のエネ ルギー分解能と十分なバックグラウンド除去能力が特に鍵となる。さらに20TeVまでの電子スペクトルを得るためには、検出器の工夫に加えてISS搭載に よって可能となる大面積化と長期観測が非常に重要である。これらの特徴により、CALETは直接観測の限界を更新するユニークなプロジェクトとなってい る。

2015年8月に国際宇宙ステーションに向けて打ち上げられ同年10月より観測を開始したCALETは、現在に至るまで順調に軌道上運 用を継続している。本研究の目的は、早稲田大学に設置したWaseda CALET Operations Center (WCOC) の機能を駆使して高効率運用を継続すると共に、データ解析を進めて科学成果を発信することである。

年次報告

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