有機合成シンポジウムは、春と秋の2回開催される有機合成化学の最先端の研究発表の場であり、毎年秋は国際会議場に多くの研究者や学生が集まり、活発な議論を行っています。今回、2年ぶりの国際会議場での開催を目指していましたが、新型コロナ感染の状況から、直前にオンライン開催へ変更しました。大学・公的機関や企業所属の研究者と学生が全国各地から多数参加し、2日間にわたり口頭発表とポスター発表で最新の研究成果の報告と白熱した討論がなされました。
口頭発表では、金属触媒の反応性を活かした合成反応、身近な非金属元素の特性を利用した巧みな反応や合成、遷移金属触媒を用いた新規反応開発、天然物の全合成、生理活性化合物の全合成や新規反応など、多岐に渡る内容の発表と討論が23件行われました。ポスター発表では、2分ずつのショートプレゼンテーションと、バーチャルコミュニケーションツール「oVice」を利用したセッションが行われ、オンラインながら現実のポスター会場に近い環境で、14件の討論が行われました。
閉会式で、シンポジウム実行委員長の山口潤一郎教授より優秀発表賞、優秀ポスター賞が発表され、盛会のうちにシンポジウムは終了しました。