理工学術院総合研究所(理工総研)の若手研究者育成・支援プログラム『アーリーバード』の第2回目の招待講演会は11月22日(月)に開催されました。今回もオンラインですが、東京の国立研究所の研究員と英国・ヨーク大学のポスドク、そして米国・ノースウェスタン大学のポスドクという3か国にまたがる講演会が実現しました。東京は午後6時に開催した講演会ですが英国では午前9時、さらに米国・シカゴは深夜3時という、国際学会さながらの活気に満ちた講演会について、引き続き幹事がレポートします。
JAXA研究員からみた、研究所と大学
今回は3人の研究者の方にお話を伺いました.
南部太介さんは早稲田大学の基幹理工/機械科学・航空宇宙専攻佐藤研究室にてエンジン開発に関する研究で博士号を取得し,現在は国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)の航空技術部門にて研究開発をされています.大学と国研の研究に関する違いを,自身の経験を基に話してくださいました.国研での研究についてここまで詳細に話を聞く機会はなかったため,非常に良い機会でした.また,博士課程でも,研究以外の趣味を作ることで適度にリラックスすることの重要性を説明してくださいました.
BREXIT後のイギリスから見えてくる世界
谷内稜さんは東京大学にて原子核に関する研究で博士号を取得し,現在はイギリスのYork大学でポスドクとして働いています.博士課程から外国の方が多い研究室に所属していたこともあり,外国の方とのコミュニケーションにおいて感じたことをお話ししてくださいました.また,海外のポスドクに採用されるまでの自身の経験を詳細にお話ししてくださいました.海外ポスドクと家族の問題など,プライベートな相談にも乗ってくださり,貴重な時間となりました.
早稲田、シンガポールそしてアメリカへ
山岸健人さんは早稲田大学先進理工/生命医科学専攻武岡研究室で生体医工学に関する研究で博士号を取得し,早稲田,シンガポールでポスドクをされた後,現在アメリカのNorthwestern大学でポスドクとして働いています.国内と国外でポスドクをされた経験を基に,国内外におけるポスドクの違いをお話ししてくださいました.また,山岸さんもこれまでのポスドク採用までの流れを,自身の経験を基に詳細に述べてくださいました.さらに,研究に対する戦略を述べてくださり,これからの研究の指針として参考になりました.
文責:先進理工学研究科 物理学及応用物理学専攻 博士後期課程2年 鈴木貴大