Waseda Research Institute for Science and Engineering早稲田大学 理工学術院総合研究所

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【開催報告】2021年3月12日「スマート製造とフィールド情報ユーザセミナ2021」について

産業用オープンネットワーク・ラボラトリ(Industrial-Open Network Lab: IONL)の年度末行事として,ほぼ毎年開催してきたフィールド通信技術のユーザセミナだが,2019年度末は,コロナ感染症の蔓延に伴い残念ながら中止した.2020年度は,Zoom Webinarによるオンラインセミナーとして開催した.「IoTにおけるスマート製造の課題」をテーマに,これまでのフィールド情報に係わる技術だけに止まらず,スマート製造へとスコープを拡張した.これは, Digital TransformationのためフィールドのOperation Technology(OT)からInformation Technology(IT)へと対象をやや広げ,産業用の通信技術が達成すると期待されている様々な機能へと関心が移っているとの判断による.
午前中は,IONLを構成する3セクション( IO-Link, FieldComm Group, FDT)からの最新技術紹介があった. IO-Linkセクションからは,遠隔へのデータ連係の具体的なアプリケーションの紹介があり, FieldComm Group セクションからはProcess Automation分野で要求される防爆対応可能なEthernet-APLやデバイス記述の統合技術(PA-DIM)が紹介された.また,FDTセクションからは,ミドルウエアとして,Process AutomationとFactory Automationの両方のデバイスデータへのアクセスを実現する最新のFITS仕様の紹介があった.
午後には,3つの講演の後,パネルディスカッションを実施した.アンビエントデータ株式会社の下島健彦氏から,IoT端末を自作して速く,安く仮説検証サイクルを回すことを可能とする技術の紹介があった.デジタル化へのハードルが高い中小企業にも,十分適用できる技術的なインフラが整って,クラウド上でのデータ表現技術を利用することで,容易に既存設備のデジタル化を可能とする事例紹介があった.NTTコミュニケーションズ株式会社の境野哲氏からは通信分野から産業用のOTデータとITデータとを一箇所に集めて統合的にセキュリティを管理するソリューションの提案がなされた.そして,三菱ケミカルエンジニアリング株式会社の石川努氏からは,プロセス産業におけるデバイスデータの真の意味でのオープン化へのユーザーからの強い要望が述べられた.FDT技術は,基本的なパラメータへのアクセスが,幅広いデバイス・通信規格を跨いで標準化されたインターフェースで提供されることのメリットが強くアピールされているが,さらなる分析のためのデータハンドリング上で解決すべき課題が提起された.これらの講演を受けたパネルディスカッションでは,三セクションの代表と講演者とで,スマート製造に係わる話題が討論された.そこでは,IoTインフラは,速く安く,たくさんのPDCAを回し,現場知識・データの集積が可能であり,その重要性が改めて指摘された.また,境野氏からは,スイスでのGAIA-Xと呼ばれる取り組みについて紹介があり,産業用データも,事業所内で閉じるのが当たり前では無く,Europe Green Dealなどでは,製造した製品毎にCO2排出量データを付与するための仕組み作りが行われており,このようなデータ流通への準備を,至急国内でも産学官共同で進めるべきであるとの提案があった.

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