- 研究番号:17P26
- 研究分野:technology
- 研究種別:プロジェクト研究
- 研究期間:2017年04月〜2020年03月
代表研究者

宮川 和芳 教授
MIYAGAWA Kazuyoshi Professor
基幹理工学部 機械科学・航空学科
研究概要
水力ターボ機械システムは、ロケットターボポンプや船舶プロペラ、船舶ジェット推進などの推進機、水力発電用水力タービン、火力発電所、原子力発電所の給水、冷却系ポンプ、上下水道用ポンプ、洪水対策用ポンプ、エネルギー貯蔵システムのポンプ水車など重要なインフラであり、いまだに高性能化、高信頼性化が要求されている。一方、従来から多くの研究者により、性能、信頼性の向上が図られており、さらなる改善には、従来技術のブレークスルーが必要である。
昨今の計算機、計測器の進歩や、多変数の探索を可能にした最適設計技術は、水力ターボ機械の最適なモデリングを可能にし、効率や信頼性をステップアップさせるためのツールとして有用である。特に解析技術は、大規模な並列コンピュータにより複雑な流体、構造系の挙動を予測できる進歩を遂げた。また、羽根車などの内部流れの計測技術も小型センサーや高速データ処理システムの利用により従来よりも時間、空間分解能を向上させることができ、解析、実験の比較により解析精度の精度向上を図ることができる。これらの解析技術は、最適化のアルゴリズムと一緒に最適化設計に使用される。
本研究では、上述の社会インフラにとって重要でありニーズの高い水力ターボ機械の性能、信頼性向上を、国家プロジェクトや会社との共同研究により、解析、実験の要素技術をベースに実際の設計開発に役立てることができる最適設計技術に展開し、新しいコンセプトの設計手法を構築、従来の機械システムの性能、信頼性向上を図ることを目的とする。