先進計測・制御法と機械学習による熱流動・反応機構研究(2期目)

先進計測・制御法と機械学習による熱流動・反応機構研究(2期目)
Posted
Wed, 14 Oct 2026
  • 研究番号:26P55
  • 研究分野:technology
  • 研究種別:プロジェクト研究
  • 研究期間:2026年10月〜2029年09月

代表研究者

古谷 正裕 教授
Furuya Masahiro Professor

先進理工学研究科 共同原子力専攻
Cooperative Major in Nuclear Energy Graduate School of Advanced Science and Engineering

URL:https://furuya.w.waseda.jp/

研究概要

化学プロセス、バイオプロセス、原子力安全関連機器に代表される複雑な熱流動・反応系では、温度、速度、濃度、相分率などが時間的・空間的に大きく変動し、非定常かつ不均一な場が形成される。このため、基礎方程式が既知であっても、装置の寸法、形状、境界条件、運転条件の差異によって現象が大きく変化し、熱流動や反応、さらには状態変化の機構を高精度に予測することは容易ではない。特に、実機では高温・高圧・多相・過渡条件が重なることが多く、従来の点計測や二次元観察のみでは、現象の全体像を十分に把握することが困難である。 

本研究の目的は、このような複雑場を対象として、先進計測、数値シミュレーション、機械学習を統合した解析・予測技術を構築し、熱流動・反応・状態変化の機構解明と状態推定の高度化を図ることである。具体的には、高温・非定常・多相場に適用可能な三次元過渡計測技術を開発し、温度場、流動場、反応場の時空間分布を精緻に把握する。また、三次元付加造形技術を活用して、単なる流路・構造体の製作にとどまらず、センサーや制御機器を一体化した実験系を構築し、対象に応じてスケールや形状を柔軟に変更できる計測・制御基盤を実現する。 

さらに、得られた実験データを三次元数値流体力学解析および機械学習と連携させることで、観測が難しい内部状態の推定、支配因子の抽出、ならびに装置形状・運転条件の最適化を行う。これにより、寸法や形状の違いが熱流動、化学反応、相変化に与える影響を体系的に評価し、複雑な熱流動・反応系の設計・制御・診断に資する一般化可能な知見を得ることを目指す。 

本研究で構築する基盤技術は、マイクロ流路反応系における混合・反応促進、高温構造材の過渡熱応答評価、過酷事故時を含む原子力計装の高度化など、異なる応用対象に展開可能である。すなわち、本研究は個別現象の解明にとどまらず、複雑な熱流動・反応・状態変化を扱う多様な実機システムに共通する計測・解析・予測技術の基盤を確立することを目的とする。 

年次報告