School of Humanities and Social Sciences早稲田大学 文学部

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「近現代英米哲学 − 非歴史的な哲学を歴史のなかで理解する」文学部 伊藤遼准教授(新任教員紹介)

自己紹介

私は現在、近現代英米哲学史を専門に哲学を研究しています。現代の英語圏における哲学はしばしば「分析哲学」と呼ばれます。その発展の歴史をその成立以前からさかのぼって理解することが私の研究テーマの一つです。このテーマに私が取り組むようになったのは大学院を修了した頃ですが、哲学を勉強しようと思ったのは高校生のときまでさかのぼります。

高校生のとき、受験する学部を決めるにあたって、自分が大学で何を勉強したいのか考えました。そして、小さい頃、色々と「とりとめもない」ことを考えることが好きだったなと思い、そんなことができそうな学問として哲学を勉強することに決めました。

とはいえ、大学に入ってからしばらくは、哲学そのものを勉強するよりも、サークル活動(サッカー)に打ち込んだり、サークルの友達と他学部の授業を受けたりしていました。哲学をきちんと勉強し始めたのは卒業論文の準備をはじめたときでした。そして、卒業論文を書き終わる頃に、やっと、自分が最も興味のある哲学の問題が、「論理とは何か」というものであることがわかってきました。

大学院に進むにあたって、そして、哲学を「研究」するにあたって、さすがに、「論理とは何か」という漠然とした問題を「とりとめもない」仕方で考えてばかりはいられません。大学院では、指導教官の助言をもとに、分析哲学の創始者の一人である、バートランド・ラッセルという英国の哲学者の論理学に関する業績を研究することにしました。

スコットランド、セントアンドルーズ。小さい町です。

こうした研究を専門家の指導のもとでさらに進めるため、私は、英国・スコットランドの大学院へ留学しました。留学先で提出した学位論文では、ラッセルの論理学に関する業績の哲学史的探究を通じて、現代の論理学が分析哲学成立前の論理学からどのように成立したのか、その一つのあり方を提示しました。現在は、こうした論理学という視点からだけではなく、たとえば当時の心理学という視点から分析哲学の成立・発展の歴史を明らかにすることを自らの研究テーマの一つとしています。

スコットランド、スターリング。霧がときどき出ます。

私の専門分野、ここが面白い!

現代の英米哲学、すなわち、分析哲学の面白さは色々とあります。自らの考えや議論をクリアに提示するという分析哲学のスタイルに魅力を感じる人もいれば、あるいは、壮大な哲学史から一旦離れて、関心のあるトピックそのものへ切り込んでゆく、非歴史的かつ直接的なアプローチにその魅力を感じる人もいると思います。

私としては、これらの特徴を持つ分析哲学について、その成立の過程を哲学の歴史として探究すること、そして、その成立に関わった「知の巨人」たちの思索を辿ることを通じて、分析哲学における「当たり前」を掘り崩すこと、とりわけ、哲学における現代論理学の位置づけを問い直すことができれば面白いなと考えています。その先には、「論理とは何か」という「とりとめのない」問いに具体的な答えが一つ得られると期待できるからです。

プロフィール

1986年三重県に生まれる。2009年京都大学文学部卒業、2017年同文学研究科後期博士課程研究指導認定退学。2017年St Andrews and Stirling Graduate Programme 博士課程修了(PhD)。日本学術振興会特別研究員DC1、Arché Philosophical Research Centre 研究員、日本学術振興会特別研究員PD/CPDや、京都大学、大阪体育大学、滋賀大学、同志社大学、龍谷大学、京都精華大学での非常勤講師/実習助手を経て、2021年より現職。

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