「複合文化学科ってなにやってるの?」在学中、複合文化学科の学生は幾度となくこの質問を受けます。大抵の場合、なにをやってるのかうまく答えられない。なぜ答えづらいかというと、複合文化学科では”なんでも”研究対象になるからです。 複合文化学科では主に、表象文化論を軸に学んでいます。表象文化とは、あるテーマを”のぞき穴”として、社会・文化現象をひもとく学問です。
テーマは人それぞれで、メディア文化や食文化、芸術、国際関係、サブカルチャーなど多岐に渡ります。私がこれまでに書いたレポートのテーマを一部紹介すると、「好奇心表象とその神話構造」「現代の魔女表象」「絵画に見る入浴文化と自然な身体」「都市の産物ー冷凍食品」など。自分の興味関心が研究のエネルギーの源であり、先生方は真摯に向き合ってくださいます。 私が複合文化学科を受験したのは、文化と教育に興味があったからです。
4年間この学部で過ごし、「世の中の”解像度”が上がった」ことを実感しています。たとえば、日常の風景の一部でしかなかった電車の中の広告でさえ、気になる。というのも、その広告が学んだことと繋がり、見えていなかった関係性を発見できるからです。そうした学びや日々重ねてきた気づきは、自分だけのものの見方になったと思っています。また、第二外国語のドイツ語にもかなり注力しました。 春からは広告関係の仕事に就きます。複合文化学科で得た”私らしいものの見方”は、今後自分の支えになると信じています。
(津田 希美佳 さん/複合文化学科 2017年度入学)