School of Education早稲田大学 教育学部

About the School

学部について

Educational Policy

教育理念

当学部の主要な教育目的は二つある。一つは高等師範部以来、幾多の教育指導者を斯界に輩出してきた伝統を継承して、優秀な教育者を送り出すことであり、一つは広く実社会の各分野で活躍しうる有能な人材を養成することである。この二つの目的は決して別のものではなく、いずれの途を進むにせよ、その根底は広い知識と豊かな教養をもった幅広い人間の育成にある。当学部の教育理念もまたこの幅広い人間教育にあることはいうまでもない。

3つの方針およびアセスメント・ポリシー/人材養成その他の教育研究上の目的

卒業認定・学位授与に関する方針ディプロマ・ポリシー (2022.11.29 改訂)

本学部は、研究と教育を結びつけて社会に貢献する優秀な教育者、および、広く実社会の各分野で活躍しうる有能な人間の育成を目標に掲げる学部である。その特徴は、小学校・中学校・高等学校・特別支援学校等の教員養成を主な目的のひとつとしつつも、教員免許の取得を卒業要件としない開放制教育学部ということである。そうした教育課程をとる理由は、第一に、最終的に教員の道を選んだとしても、初めから進路を固定しないことが、思索を深めるのに有意義であると考えるからである。教員という専門職を選択肢のひとつとして考えることが、多様なものの考え方を身につけるのによい機会となる。第二に、たとえ教員にならなかったとしても、卒業後の社会において組織であれ家庭であれ、多くの場面で教育者としての資質を求められるからである。教員に教科の専門的な知識が求められるのは言うまでもないが、学問的に裏打ちされた知識を基盤に物事を判断する力はあらゆる職業の人々にも求められる。開放制教育学部という特徴を持つ本学部は、多様性が保証される社会の構築を追求する学部であるといえる。本学部では、そうした理念のもとに、早稲田大学が有している総合性・独創性のある全学的な教育環境と学生生活環境を生かし、体系的な教育課程を策定する。

本学部は文系・理系にわたる7学科2専攻7専修からなっている。そのため、各学科・専攻・専修の専門性にあわせて、以下の8種類の学位を取得できるようにしている。

1)学士(教育学):教育学科教育学専修・生涯教育学専修・初等教育学専攻
本学位は、教育に関する事象を論理的に理解する考察力を得た者に与えられる。

2)学士(心理学):教育学科教育心理学専修
本学位は、人間の心理・行動を多様な方法で理解する心理学的考察力を得た者に与えられる。

3)学士(文学):国語国文学科・英語英文学科
本学位は、人間社会の多様な文化を理解する言語・文学的考察力を得た者に与えられる。

4)学士(地理学):社会科地理歴史専修
本学位は、世界の多様な自然・文化を理解する地理学的考察力を得た者に与えられる。

5)学士(歴史学):社会科地理歴史専修
本学位は、世界の多様な社会・文化を理解する歴史学的考察力を得た者に与えられる。

6)学士(公共市民学):社会科公共市民学専修
本学位は、多様な立場の個人や集団の関係を理解する社会科学的考察力を得た者に与えられる。

7)学士(理学):理学科・数学科
本学位は、自然や数理の世界を理解する科学的・数学的考察力を得た者に与えられる。

8)学士(学術):複合文化学科
本学位は、人間社会の多様な文化を理解する多元的・多面的考察力を得た者に与えられる。

総じて、深い専門性、幅広い知識、豊かな教養、優れたコミュニケーション能力を身に付けた者に卒業を認める。

上記を踏まえ、教育学部では、卒業時に身に着けておくべき能力を以下のように定める。

学修成果1  教育者(教員に限らず)としての資質を有し、学問的に裏打ちされた知識を基盤に物事を判断する力を有している。

学修成果2  下表に定める分野において、基礎的な原理、法則、理論を理解し応用することができる。

学位:学科、専攻、専修 定める専門性
学士(教育学):教育学科教育学専修・生涯教育学専修・初等教育学専攻 教育に関する事象を論理的に理解する考察力
学士(心理学):教育学科教育心理学専修 人間の心理・行動を多様な方法で理解する心理学的考察力
学士(文学):国語国文学科・英語英文学科 人間社会の多様な文化を理解する言語・文学的考察力
学士(地理学):社会科地理歴史専修 世界の多様な自然・文化を理解する地理学的考察力
学士(歴史学):社会科地理歴史専修 世界の多様な社会・文化を理解する歴史学的考察力
学士(公共市民学):社会科公共市民学専修 多様な立場の個人や集団の関係を理解する社会科学的考察力
学士(理学):理学科・数学科 自然や数理の世界を理解する科学的・数学的考察力
学士(学術):複合文化学科 人間社会の多様な文化を理解する多元的・多面的考察力

 

学修成果3  課題設定力および問題発見・解決力(新たな問題を言語化またはモデル化し、解を提案、論理的に説明する力)を身につけている。

学修成果4  学問研究に裏打ちされた批判精神:社会および自然界の事象を多面的に捉え、既存の問題設定や解を学問的に批判し、提案を行う姿勢を身につけている。

教育課程の編成・実施の方針カリキュラム・ポリシー (2021.6.15 改訂)

本学部は、下表のとおり学科(学位)ごとに定める専門性を身に付けること、優秀な教育者の輩出、広く実社会の各分野で活躍しうる有能な人間の育成、それを支える深い専門性、幅広い知識、豊かな教養、優れたコミュニケーション能力を身に付けた人間の育成、を実現するため、以下の方針のもとに教育課程を編成する。

学位:学科、専攻、専修 定める専門性
学士(教育学):教育学科教育学専修・生涯教育学専修・初等教育学専攻 教育に関する事象を論理的に理解する考察力
学士(心理学):教育学科教育心理学専修 人間の心理・行動を多様な方法で理解する心理学的考察力
学士(文学):国語国文学科・英語英文学科 人間社会の多様な文化を理解する言語・文学的考察力
学士(地理学):社会科地理歴史専修 世界の多様な自然・文化を理解する地理学的考察力
学士(歴史学):社会科地理歴史専修 世界の多様な社会・文化を理解する歴史学的考察力
学士(公共市民学):社会科公共市民学専修 多様な立場の個人や集団の関係を理解する社会科学的考察力
学士(理学):理学科・数学科 自然や数理の世界を理解する科学的・数学的考察力
学士(学術):複合文化学科 人間社会の多様な文化を理解する多元的・多面的考察力

1)1年次から各学科・専攻・専修に所属し、4年間の一貫した専門教育を行い、深い専門知識を身に付けた人間を育成する。
2)教員志望の学生には、教職課程において1年次から充実した教職教育を行い、質の高い学校教員を育成する。
3)学部共通科目、他学科・他専攻・他専修専門科目、他箇所設置科目等の履修により、専門分野にとどまらない幅広い知識と豊かな教養を身に付けた人間を育成する。
4)充実した外国語教育や少人数演習科目の履修により、優れたコミュニケーション能力を身に付けた人間を育成する。

この方針のもと、本学部での教育課程は概ね次のようになっている。1・2年次には、(ⅰ)それぞれの専門領域を学ぶにあたって知っておくべき基本的な知識を修得する科目を履修する他、(ⅱ)人文系・社会系・自然系・数理情報系・総合系・体育系の6領域からなる学部共通科目、および外国語科目を履修する。また、それぞれの専門教育科目の履修の他、関心に応じて他学科・他専攻・他専修の専門教育科目や、グローバルエデュケーションセンターをはじめとした教育学部以外の箇所設置科目を履修することも可能である。3年次には本格的な演習が始まり、4年次において、それまで専門領域で学んだ学識をもとにそれぞれが主体的に設定したテーマの研究に取り組む。こうして4年次の最後に卒業論文・卒業研究を完成させ、4年間の集大成とする。この間、教員を志望する者は教員免許取得のための教職課程科目を履修し、豊かな知識と教養を身に付けた教員を目指す。この他、学部・大学院の一貫教育として、教育学研究科・基幹理工学研究科・創造理工学研究科・先進理工学研究科の科目を一部先取り履修できる。

入学者受入方針アドミッション・ポリシー (2022.11.22 改訂)

早稲田大学では、『学問の独立』の教育理念のもとで、一定の高い基礎学力を持ち、かつ知的好奇心が旺盛で、本学の理念である進取の精神に富む、勉学意欲の高い学生を、わが国をはじめ世界から多数迎え入れる。

教育学部の主要な教育目的は二つある。一つは高等師範部以来、幾多の教育指導者を斯界に輩出してきた100年の伝統を継承し、優秀な教育者を送り出すことであり、一つは広く実社会の各分野で活躍しうる有能な人間を育成することである。この二つの目的は決して別のものではなく、その根底は、深い専門性、幅広い知識、豊かな教養、優れたコミュニケーション能力を身に付けた人間を育成することにある。

これらの目的に照らし、教育学部の志望者には、①教科に関する確かな基礎学力に加え、②「教える・伝える力」の基盤となる高い論理的思考能力と言語運用能力、さらに③異質な他者との関係性のなかで自ら求めて学ぶ姿勢を備えていることが求められる。入学後は、教育者としての資質をもって、学校を含む社会の各分野で活躍しうる人間となるべく、本学部の教育課程を通じて、学問的に裏打ちされた知識を基盤に物事を多面的に捉え、的確に判断していく力を身につけることが目指される。

多様な学生に開かれた学部であるために、本学部では一般選抜、指定校推薦入試、帰国生・外国学生入試、学士入試の各制度を設けている。

一般選抜では、学科試験において①及び②を評価し、指定校推薦入試では出願書類を通じて①③を測るとともに面接試験において②③を評価している。帰国生・外国学生入試及び学士入学試験においては、出願書類、学科並びに小論文試験及び面接試験を通じて、①②③を総合的に評価している。

アセスメント・ポリシー (2022.11.29 掲載)

学修成果 測定方法 測定時期
1.教育者(教員に限らず)としての資質を有し、学問的に裏打ちされた知識を基盤に物事を判断する力を有している。 (直接評価)
①GPA
②総合科学プログラム(副専攻)の修了状況
③教員免許状取得状況
④大学院への進学状況
(間接評価)
⑤学生アンケート
①1~4年次、卒業時
②卒業時
③卒業時
④卒業時⑤1~4年次、卒業時
2.ディプロマ・ポリシーに定める専門性の分野において、基礎的な原理、法則、理論を理解し応用することができる。 (直接評価)
①専門科目のGPA
②専門選択科目のGPA
(間接評価)
③学生アンケート
①1~4年次、卒業時
②1~4年次、卒業時③卒業時
3.課題設定力および問題発見・解決力(新たな問題を言語化またはモデル化し、解を提案、論理的に説明する力)を身につけている。 (直接評価)
①実験、実習科目のGPA
②演習科目のGPA
(間接評価)
③学生アンケート
①1~4年次、卒業時
②1~4年次、卒業時
③卒業時
4.学問研究に裏打ちされた批判精神:社会および自然界の事象を多面的に捉え、既存の問題設定や解を学問的に批判し、提案を行う姿勢を身につけている。 (直接評価)
①卒業論文・卒業研究の成績
(間接評価)
②学生アンケート
①卒業時
②1~4年次、卒業時

 

人材養成その他の教育研究上の目的

<教育学科>

教育学の役割は、一方で教育の適切さに関する判断をより確実な知的基盤の上で行うための知識や技能を提供することであり、他方諸科学との協働によって深い人間理解や社会理解に貢献することでもある。その役割を担う教育学部内で、本学科は基軸的役割を果たしており、将来新たな教育にかかわる知識や動向を理解していく上での基礎となる学習を提供する。本学科は、教職課程を通して実践者としての技術的側面と専門的側面における知識を身につけた教員を養成するほか、社会の様々な領域において教育に関連する多様な課題を適切に処理でき、また対人関係においても深い人間理解を行うことができる能力を有する人材を育成することを目的とする。

<国語国文学科>

 本学科は、国語国文学の高い学識をそなえた、人間味豊かな中学校・高等学校の国語科教員の養成ならびに社会の多方面において活躍できる人材の育成を目的としています。そのために、上代・中古・中世・近世・近代・現代にわたる日本語・日本文学の専門科目や国語教育に関する多彩な科目、および中国古典文学(漢文学)の基礎学力を身につけるための科目や日本語教育に関する基礎科目が手厚く設置されています。1年次より日本文学・日本語学・中国文学の多様な専門科目を履修することによって、より早い時点で高い専門性をめざすことができるようにカリキュラム面での配慮がなされています。

卒業生は、中学・高校の教員や図書館司書・博物館学芸員はもとより、新聞・放送・出版などのマスコミ関係をはじめ、一般企業の多種多様な方面で幅広く活躍しています。研究・専門職をめざして、早稲田大学大学院(教育学研究科・文学研究科・日本語教育研究科等)へ進学する者も少なくありません。教育学研究科への推薦入学制度も設けられています。

<英語英文学科>

本学科は発足時より教員免許取得を必須としない開放制教員養成制度の理念にもとづき、英語教員養成のみならず、社会に有為な人材を送り出すべく幅広い専門教育を実践してきました。卒業生は教育界をはじめ、商社、マスコミ、物流、金融、官公庁など広い分野で活躍しています。本学科の学生は、1、2年次に文学・文化系、言語学・応用言語学系の基礎知識を学び、3、4年次には各自の学問的興味に合わせて上記の2系列4領域から演習と選択科目を履修して専門的知識と研究能力を養い、最終的に演習担当教員の指導の下で卒論を執筆します。1年次より段階的に英語を用いて学問を学ぶ訓練を積むことで、卒業時までに高度な英語力と学識を身に付けることを目標としています。研究職や専修免許取得を目指す学生には、大学院教育学研究科への進路も確立されています。

<社会科>

本学科は、地理歴史専修と公共市民学専修とから構成されています。各専修は、幅広いカリキュラムを設定することにより、<社会>の歴史的ならびに構造的な成り立ちと仕組みについて、多様な観点から学ぶことにより視野を広げること、専門領域についての体系的な知識を修得することにより思考力を高めること、そして社会全般において指導的な役割を担い活躍できる人材を育成することを目的としています。両専修の卒業生は、中学校、高等学校の教員や、官公庁職員、通信、金融、マスコミ、各種メーカーなどの企業人として活躍しています。また、専門職を目指しさらに高度な研究をおこなうために教育学研究科をはじめとした大学院に進学する学生もいます。

<理学科>

本学科は、生物学専修および地球科学専修から構成され、理学部の専門学科に相当する授業・教授陣・施設・機器をもって、現代の自然科学で求められる高水準の教育カリキュラムを提供しています。それぞれの専修で自然科学を学ぶ基礎をつくるために、物理学・化学・数学などを学びます。また本学・教育学部の豊富で多様な共通科目によって視野を広げ、さらに専門科目の履修によって高度な専門学識・技術を身につけて、社会の様々な場で活躍する人材を育成します。学部卒業時には学士(理学)の学位を取得し,引き続き大学院への進学者が多いことも理学科の特徴です。特に、両専修の教員が担当する大学院先進理工学研究科(生命理工学専攻)あるいは創造理工学研究科(地球・環境資源理工学専攻)へ進学すれば、修士課程や博士課程まで、一貫した教育研究システムの中で研鑽を重ねることができます。これらの大学院への進学には、一般入試のほか推薦入学制度も適用されます。

<数学科>

高等学校で習得した数学の基礎学力を背景に、現代数学の各分野にわたる科目の学習を行い、論理的思考を必要とする種々の領域で広く活躍できるような数学的素養を身につけた人の養成を目的としています。カリキュラムは、解析学・代数学・幾何学・情報数学・数学教育学の基幹的講義を中心に、それぞれの分野を体系的に学ぶことができるように組み立てられています。さらに、3~4年次の2年間にわたる少人数のセミナーにおいて、専門分野を深く学べるようになっています。

卒業生は、大学院進学のほか、情報・通信関連や銀行・保険関連を中心とした一般企業の会社員、また中学校・高等学校の教員として、広く社会に進出しています。成績優秀で一定条件を満たしている者には、早稲田大学大学院教育学研究科と同大学院基幹理工学研究科・創造理工学研究科・先進理工学研究科への推薦入学の道が開かれています。

<複合文化学科>

本学科では、人間にかかわる事象全般を広く<文化>と捉えたうえで、それを多元的・多面的に考察する力を育成することを大きな柱とし、あわせて、英語以外の外国語(ドイツ語・フランス語・中国語・ロシア語・スペイン語から選択)を専門的に学ぶことにより文化や社会に対する複眼的な思考を培い、また情報通信ネットワークの技術を習得することにより情報を収集・編集して発信する力を養います。

さらに、問題発見・解決型の教育価値の創造を目指しています。現代社会が抱える諸問題、現代文化が繰り広げる諸現象に対し、複合的な視野をもって果敢に挑戦していく人材の育成を目指しています。

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