学ぶ意欲が丁寧に評価される入試で未知の自分にチャレンジする

教育学部 教育学専攻 生涯教育学専修1年　米倉 世莉奈（よねくら・せりな）

失敗を恐れず全力でやってみれば、どんな結果になっても後悔はしない

高校で、学びを実社会に生かす「社会実装活動」に取り組んでいた米倉さん。その経験を生かして、地域探究・貢献入試にチャレンジし、見事に合格しました。大学受験への取り組み方や受験を通して感じたこと、考えたことなどについてお話を聞きました。

−−地域探究・貢献入試で早稲田大学教育学部を受験した理由と、試験に向けてどのような勉強をしたかを教えてください。

私は高校時代に、探究コアゼミという特別ゼミに所属していて、社会実装活動にも挑戦していました。その経験から、学校教育よりも社会教育や学校外教育を中心に学んでいきたいと思うようになりましたが、多くの大学の教育学部は教員養成をメインに打ち出しているので、私のやりたいこととは少し違っていました。調べるうちに、早稲田の生涯教育学専修ならぴったりだと感じたのです。
早稲田が地域探究・貢献入試を実施していることは高校3年になる直前にたまたまホームページで知り、自分が取り組んできた探究活動の課程でどのように学んだか、大学でどう学びを繋げていくかの意欲が丁寧に評価される入試だと感じたため、挑戦してみようと思いました。
課題レポートは、探究活動における思考のプロセスを大切にしながら取り組みました。小論文試験対策は、探究活動で得た論理的思考力を土台に、制限時間・字数の中で最大限表現できるように繰り返し練習しました。一般入試も受験予定だったので、共通テストに向けて、維持してきた学力を落とさないように気をつけていました。

−−本学の地域連携・地域貢献の活動ではどのような学習をされていますか？また、自身で取り組んでいる地域連携・地域貢献の活動はありますか？

演習科目「地域連携基礎 演習」では、プレゼンテーションや地域調査の実践的な方法を、全国から同じ受験方式で集まった仲間とグループワークを交えて楽しく学びます。この演習からは考えたことをより的確に伝える力が得られました。
校友会の皆様からのご支援を受けている「めざせ！都の西北奨学金」を受給させていただいていることもあり、今後は稲門会における活動にも積極的に取り組んでいきたいと考えています。出身地域に留まらず、現在居住している「国際学生寮WISH」における地域研修や、中野への地域貢献活動へも積極的に参加したいです。
また、高校時代に探究活動を行っていた前橋市赤城山地区の社会教育施設で、休日や長期休みにボランティアとして活動しています。教育学部で学んでいることを実践的な視点からブラッシュアップするとともに、育ててもらった地域への還元ができるように頑張りたいです。
 

 −−大学受験の経験から感じたことや、入学後の気づきなどについて教えてください。

私は生まれてからずっと群馬県という地域の環境下で暮らしてきたので、受験まであまり気づかなかったのですが、やはり首都圏と地方では情報格差があると感じました。たまたま私の高校では総合型選抜も視野に入れていたため、こういった入試制度も知ることができましたが、県内の他の高校だったら考えることはなかったと思います。
大学受験は私にとって、人生で初めて全力で頑張った経験でした。倍率も高いので合格できるかどうかは不安でしたが、とりあえず失敗は考えずに全力でやってみれば、どんな結果になっても後悔はしないだろうと思って取り組みました。結果として合格できたという経験から、自分の価値観が切り替わった気がします。「国際学生寮WISH」も入寮試験があってかなりの狭き門なのですが、同じく「だめでもともと」の精神で挑戦し、幸いに縁があって合格できました。寮は留学生と一緒に生活する環境で、初めて英語をツールとして使う機会を得たことは、自分を大きく成長させてくれました。全く自信のなかった英語力が、今はアルバイト先で英語で接客できるまでになっています。
東京は生活しているだけで大いに刺激を受けます。学科の友人に限らず、寮、サークルやアルバイト先でさまざまな人と交流し、自分には全くなかった視点を持っている人と出会って、こんな生き方、こんな物の見方や考え方があるんだ、ということを知りました。

−−地域探究・貢献入試で本学の受験を考えている高校生の皆さんへのメッセージをお願いします。

地方から早大に進学したいと思っても、情報格差、教育環境格差、経済的格差から引け目を感じてしまう高校生の方もいると思います。しかしこの入試では、ハンディと思っていた地方出身という属性がむしろ強みに働きました。首都圏出身者にはない唯一無二のあなたの視点をぜひ活かしてください。首都圏外出身者への給付型奨学金や国際学生寮など、早大には地方出身者への支援も充実しています。私は自分が合格できるとは思いませんでした。でも、諦めずに挑戦して今ここにいます。後悔のないように頑張ってください！　応援しています。

【プロフィール】

群馬県出身。群馬県立高崎女子高校卒業。教育学部教育学科生涯教育学専修所属。高校時代に取り組んださまざまな探究活動を経て、学校教育よりも社会教育を中心に学べる大学を絞り込んで本学に入学。中野区にある「国際学生寮WISH」在住。