- ニュース
- フィールドワークで模索する地元課題解決の糸口
フィールドワークで模索する地元課題解決の糸口
- Posted
- Fri, 12 Dec 2025
教育学部 地理歴史専修1年 榮 明日香(さかえ・あすか)

−−観光地のない地域に観光客を呼ぶには?
地元では誰もが知っているものを、他の地域の人はまったく知らない—高校時代にそんな体験をして衝撃を受けた榮さん。地域ならではの魅力をもっと広く知ってもらうにはどうしたらいいかを専門的に学ぼうと、地域探究・貢献入試で本学に入学した榮さんにお話を聞きました。
−−地域探究・貢献入試を受験した理由と、そのための受験勉強について教えてください。
私は高校時代に所属していた新聞部の活動や生徒会活動を通してさまざまな地域貢献活動をしていました。高校1年の時に、早稲田大学教育学部の地理学教室が主催するフィールドワークで、私の地元の静岡県三島市に東京の学生が大勢訪れ、私は地元の高校生として参加します。そこでお話をする中で、改めて三島の魅力について考えることになりました。たとえば、標高の高い箱根連山西麓の高原で育つ「箱根西麓三島野菜」は、高級野菜として知られています。その一つ三島馬鈴薯を原料としたみしまコロッケは、地元の人はみんな知っていますが、三島以外の人に聞くと、ごく近い地域でも「何それ?」と言われてしまうのです。当然、東京の人は全く知りません。食べ物や自然など、数えきれないほどある三島の魅力が市外の人には伝わっていないことに衝撃を受け、私が今まで感じてきたそれらの魅力を外に伝える方法や、現在抱えている三島市の課題をどのように解決していくべきかを大学でより専門的に学び、実行していきたいという思いが生まれました。そのフィールドワークで早稲田の先生と関わりを持つようになったこともあり、たまたま「地域探求入試」の募集を見つけて、早稲田に行きたいと思うようになったのです。課題レポート、小論文ともに、担任の先生の指導のもとで対策しました。また、現代社会の問題を把握するため、それらを取り扱っている本を読んだり、ニュースを見たりしました。私にとって一番難関だったのは最終試験である共通テストです。直前期はこの入試の科目に絞って共通テスト対策をしました。

−−地域探究・貢献入試での入学後、どのような学習をされていますか?
「地域連携基礎 演習」は、地域探究・貢献入試で入った学生は全員必修の演習科目です。プレゼンテーションの基本や話し方などについて学びながら、自分の地元の課題を一人ずつプレゼンしたり、町役場の方にむけてグループプレゼンをしたりしました。地域ごとに課題も魅力の形も異なっているので、多角的な視点からプレゼンをすることができました。また、この授業を受けているのは日本中いろいろな地方から来た人たちなので、それぞれの地域の魅力を発見できるよい機会でもありました。その他に副専攻科目というのがあり、履修するか否かは自由ですが、私は履修しています。副専攻に必要な単位の一つにスタディツアーがあって、9月に新潟県燕市の地域連携スタディツアーに参加しました。

−−地域連携スタディツアーはどのようなものでしたか?
燕市には場所としての観光地がない代わりに、古くから盛んであった鎚起銅器をはじめとするものづくり産業そのものを観光資源とする産業観光が発達していました。今回のスタディツアーはこの産業観光のあり方について提案をすることが目的です。4日間の中で、市役所にヒアリングし、いくつかの工場を回って見学させていただきました。元々、工場は企業向けの製品を作る「B to B」に力を入れています。でも観光となれば「B to C」つまり一般消費者向けに持っていったほうが提案しやすい。役場の人と工場の人、また工場によっても意見の違いがあり、どう提案するのかは悩みました。最終的に、8人で行った中で4人ずつに分かれて「B to B」「B to C」それぞれのプランを考えてプレゼンを行いました。このプログラム自体は4日間で完結するものでしたが、まだまだ課題はあり、これだけでは終われないなと感じました。
−−地域探究・貢献入試で本学の受験を考えている高校生の皆さんへのメッセージをお願いします。
地域貢献活動自体、普段の授業では得られない学びや経験をたくさん得ることができます。早稲田大学には、地域貢献に関する授業、サークル、活動などが豊富にあります。そして自分と同じ志をもち、この地域探究・貢献入試で入学した仲間もたくさんいます。私はこの入試を使って早稲田大学に入学できて本当によかったと心から思っています。少しでも地域探究・貢献入試に興味を持った皆さんには、ぜひこの入試を活用して早稲田大学に入学してほしいです。そして地元を活性化させるスキルやアイデアをたくさん得てください。受験は大変ですが精一杯頑張ってください。応援しています。
【プロフィール】

静岡県出身。静岡県立三島北高校卒業。教育学部社会科地理歴史専修所属。高校社会科の教員を目指している。地元三島市の魅力を広く伝えたい思いから始まり、大学では日本各地それぞれの魅力に触れる楽しさを知る。父の出身地である九州はよく行くが、今まで縁のなかった東北や北海道などにも行ってみたい。
- Tags
- 学生の活躍