近代日本国家の形成を先導し、早稲田大学を創設した大隈重信(1838-1922)。大隈の没後100年にあたる2022年、早稲田大学歴史館では大隈の生涯を改めて振り返る展覧会「没後100年記念展 大隈重信―後世に残した言葉」を開催いたします。
大隈重信は、明治新政府の官僚として貨幣制度改革や会計検査院創設、鉄道敷設など、明治初期における国家の基礎確立に尽力しました。1881 年に起きた「明治14年の政変」で免官されてからは、国会開設に備え、自ら立憲改進党を結成しました。のち、内閣総理大臣に就任し、日本初の政党内閣を組織、国民のための政治実現に邁進しました。教育者としては文明運動の推進、国民教育の指導にも注力し、学校の創立や学校教育の発展、研究会、講演会等の普及、国民の教化活動など、文明史上に残る活躍を遂げます。大隈の功績については、当館「久遠の理想」エリアでもご紹介していますので、あわせてご高覧ください。
この展覧会では、大隈の生涯を振り返るとともに、彼が残した言葉に焦点を当てました。
大隈は書を残さなかった人でした。現在、大隈の自筆だと確認できるものはほとんどありません。しかし、大隈の名を冠した著書や論説は数多く存在しています。大隈は自ら筆を執ることはありませんでしたが、代筆等によって、彼の思想の詳細が明らかにされています。また、弁論の名手としても知られており、2,000を超える演説や談話、論説が文字として残されています。
展示室のスペースの都合上、そのわずかしかご紹介できませんが、本展では大隈が学問や教育、また、社会の在り方をどう考えたか、後世に何を伝えたかったかについてご紹介します。
現代にも通ずる普遍性を持った大隈の言葉には、我々が人生の目標や指針を見いだすためのヒントが満ち満ちています。新型コロナウイルスの流行はいまだ終息の兆しが見えません。日常の生活が取り戻せず、不安を抱えながらの日々が続きますが、大隈の言葉から、今後の人生を豊かにしていくための力を受け取っていただければ幸いです。
Chang Boye/早稲田大学文化推進部文化企画課学芸員
「没後100年記念展 大隈重信—後世に残した言葉」
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会期
2022年1月10日(月・祝)~4月17日(日)10:00~17:00
休館日:水曜日ほか
- 2月は入学試験実施のため、変則的な開館日程となっています。
ご来館の際は、早稲田大学歴史館の開館カレンダーにて最新のスケジュールをご確認ください。 - 当館では新型コロナウイルス感染症の拡大防止に関連した対応等を実施しています。
ご来館に際してはあらかじめ「来館にあたってのお願い」をご確認ください。
会場・アクセス
早稲田大学歴史館 企画展示室
〒169-8050 東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田大学 早稲田キャンパス1号館1階
東京メトロ東西線「早稲田」駅 2・3A・3B 出口から徒歩5分
都電荒川線「早稲田」駅から徒歩5分
JR山手線・西武新宿線「高田馬場」駅(早稲田口)から都営バス「早大正門」行 終点下車徒歩1分
料金
無料(予約不要)
主催
早稲田大学歴史館(早稲田大学文化推進部文化企画課)
早稲田大学歴史館
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