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Vol.3「かわうち」
-秘伝のレシピの継承者-

「かわうち」

穴八幡の鳥居を左手に見ながら八幡坂を上る。都バスの停留所を超え、緩やかな勾配を進むと、最初の横断歩道の前にあるのは「かわうち」だ。

馬場下町の交差点と西早稲田の交差点の中間にある

かわうちはなぜ人気なのか?

店主の渡部雄一さんにお話しを伺った。-
「私は、港区虎ノ門の居酒屋で11年修行しました。舌の肥えた客が集まる激戦区でしたから鍛えられました。いよいよ独立して店を出すというときに、出身地が川内(かわうち)だからと、師匠の鶴の一声で店名が決まりました。1996年開店ですから、もう25年めになりました。早いですね。うちは、メニューが豊富で飽きないのが強みですかね。好きなメニューが必ずあると思いますよ。あとは広さ。昼も団体でも入りやすいですし、夜は貸し切りで50名くらいの宴会もできますから。」

かわうちは、広い。それでも、ランチタイムは、2時限終わり、3時限前の早大生で埋まってしまうほどだ。安くて、ボリュームがあり、うまい。定番の定食メニューが並ぶ。コストパフォーマンスがよく、若者の胃袋をつかんでいる。特に、ラグビー、アメフト、柔道など武道系など、体育各部の学生さんも目立つという。2019年は、ラグビー蹴球部が大学日本一。米式蹴球部も準優勝とトップクラスの成績だ。彼らの身体づくりやパフォーマンスに貢献しているのかもしれない。

虎の門の居酒屋激戦区、まさに虎の穴で勝負してきた渡部さん

人気ランキングベスト3

ランチメニューの人気ランキングは次の通りだ。
1位 鶏の唐揚げ定食 650円
2位 豚の生姜焼き定食 700円
3位 ナス味噌定食 700円
*この値段でお腹いっぱい。ごはんが余っても、卓上にふりかけがある。納豆は70円で追加できる。

1位「鶏の唐揚げ定食」は2種類の味。レモン、マヨネーズで味変可能だ

2位 迷ったら、定番の「豚の生姜焼き定食」

3位 野菜不足の学生には「ナス味噌定食」がオススメ

夜は別の顔

かわうちは、夜の居酒屋がメインだ。手書きの短冊メニュー。刺身、焼き鳥、豚肉、牛肉、煮物、焼きそば、チャーハン、鍋。多種多様だ。早大生、OB、地域住民のアフター5が始まる。それが、かわうちの本当の顔だ。

「早稲田のOBさんとか社会人も多いですよ。地域の集会の打ち上げもあります。また、すぐ裏にアバコスタジオがあり、声優や歌手が来店することもあります。かつては、某人気アニメの声優さんがお越しいただいたこともありました。一番印象的だったのは、歌手の鳥羽一郎さん。オーラがすごかった。」という。冬には、テーブルのガスコンロで、熱々の鍋料理も。人気のもつ鍋は、もつ、野菜たっぷり。〆は、雑炊、うどん、ラーメンが選べる。

手書きの夜メニューが注文を誘う

授かった秘伝のレシピ「溜豆腐」

かつて早稲田通りにあった中華料理「昇龍軒」*1。早大生が足繁く通った町中華の名店は、2011年に惜しまれながら閉店した。そのマスターから引き継いでほしいと頼まれ、渡部さんが秘伝のレシピを授かった。サクサク青ネギ、ぷるぷるの豆腐とキクラゲ。ニンニク、生姜が効いていて旨い。お腹の中から温まる。スタミナがあり力がわいてくる。校友が涙を浮かべて召し上がるメニュー。かわうちでは、今でも「昇龍軒」の「溜豆腐(りゅうどうふ)」を味わうことができる。さながら、レシピのタスキリレーだ。
*1 現在の29号館付近、早稲田通りにあった中華料理店。

昇龍軒から引き継いだ「溜豆腐」は夜メニュー

早大生と商店会のコラボイベント

店の前に「のぼり」がありますね。-
「あれは「早稲田かつおフェスタ」です。今年は中止も検討しましたが、コロナ対策を徹底して開催しました。地元の方を中心に130名も参加してくださいました。このほかにも、早稲田大学の学生さんには、商店会のビンゴ大会など、イベントに協力してもらっています。みなさん優秀で真面目に活動してくれて、本当に感心します。」
年間を通じて、まっちワークグループ、早稲田祭実行委員会、アトム通貨実行委員会、気仙沼チームなど早稲田大学の学生たちが、地域商店会や住民と早稲田の街を盛り上げる活動をしている。

コラボイベントは、地域への感謝の場であり、学生の成長の場でもある

「早稲田の街こそ、究極の学生街」

コロナで大変でしたね。
「この数か月、本当に学生さんがいませんでした。地域住民のみなさんが応援してくれているので、なんとかがんばっていますが、正直、厳しいですね。もしかしたら、早稲田の飲食店は、国内で一番といってよいほど苦しい街かもしれません。早稲田の飲食店の大学への依存度が本当に高いと実感しています。」
渡部さんの心の声だ。確かに、慶応義塾の三田、明治の御茶ノ水、立教の池袋、法政の市ヶ谷、青山学院の渋谷は、駅近で企業も多い。早稲田キャンパス周辺は、これといった大企業もなく、ビジネスマンの数が少ない住宅街だ。高田馬場からも少し遠く、ビジネスマンが早稲田までわざわざ食べにやってくることも少ない。地元住民、早大生、教職員が一体となっている街。「早稲田の街こそ、究極の学生街」といえるかもしれない。

早大生へのメッセージ

最後に渡部さんに聞いた。早大生に一言、メッセ―ジをお願いします。-
「早稲田の学生として、やりたかった学生生活、課外活動、アルバイト、就職活動など、いろいろあると思います。今は、それが、自由にならないことも多いかもしれません。まず、今は、自分の本分のこと、できることを精一杯取り組んでほしいです。そして、時間があるときに、ぜひ来店してほしいですね。私たち商店会も正直、苦しいこともありますが、負けないようにがんばっていきますよ!」
学生たちにエールを贈った渡部さんは、立ち上がり、前掛けを強く締めなおした。心強い自慢の息子たちと、早大生の笑顔を待っている。

以下の画像は店内を360度見ることができます。[BY THETA 360.biz]

【店名】かわうち
【住所】新宿区西早稲田2-3-22 第三山武ビル 1F
【TEL】03-3205-4129
【営業時間】月~土曜日 ランチ11:30〜13:30 夜17:00〜23:30
【定休日】日曜

宣言「ワセメシ、ワセマチは、早稲田文化である」

早稲田大学のキャンパス周辺は、早大生や教職員、校友、街の方々が交流する交差点であり、たくさんの出会いがあります。みなさんには、馴染みの食堂やお気に入りのカフェがあることでしょう。早稲田文化ラボ編集部は、早大生の青春の舞台である早稲田大学の町(ワセマチ)も、飲食店(ワセメシ)も大切な「早稲田文化」のひとつだと考えています。

新型コロナウイルス禍で、早大生がいないワセマチ。多くの飲食店が大きなダメージを受けています。早稲田文化であるワセメシ、ワセマチを応援したい。このコーナーでは、キャンパス周辺地域の飲食店を中心に紹介していきます。まだ通学できていない1年生に参考にしてもらえたら…。上級生が来校時になじみの店に立ち寄ってくれたら…。校友のみなさんもきっとワセメシ、ワセマチを応援してくれる…。そのような願いを込めて、ワセメシ、ワセマチ情報をお届けします。

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