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美濃加茂市・早稲田大学文化交流事業 みのかも「声のドラマ」の会朗読公演を実施

2007年より本学は岐阜県美濃加茂市と文化交流協定を締結し、文化交流事業として様々なイベントを協働で実施しています。その一環として、美濃加茂市で活動する朗読団体、みのかも「声のドラマ」の会が2017年2月24日(土)に早稲田小劇場どらま館で公演を行いました。

公演概要はこちら

 

第1部 木内 昇/作『茗荷谷の猫』より「てのひら」(文春文庫2011年)

第2回早稲田大学坪内逍遙大賞奨励賞を受賞した木内 昇氏の作品。
東京に住む娘の元に、田舎から母が上京してきます。娘にとって母は、田舎にもかかわらず垢抜けていて凛として、憧れの対象でした。そんな母との東京見物と、たまの贅沢を楽しみにしていた娘。しかし東京で再会した母に、娘は苛立ちを感じてしまいます。憧れの存在の老いる姿を目の当たりにした娘、東京でも普段と変わらず贅沢をせずに慎ましい暮らしを望む母。複雑な感情のあふれる作品を、3名の「声のドラマ」の会メンバーに演じていただきました。

 

第2部 本興寺 更/作「蔵の中」(文芸中部の会『文芸中部』第97号 2014年11月所収)

江戸時代の終わり頃を舞台とした作品。
本が大好きで、貸本屋「大惣(だいそう)」に通う少年・聰助が本作の主人公。草双紙などの世界に浸り、勉強がおろそかになる聰助の為、勘定所勤めの優秀な兄・秀之助が厳しく素読を教えています。嫌々ながら兄の指導を受ける聰助。しかし物語が進むにつれ、聰助は兄の勘定所での立場や、かつて役人で隠居暮らしとなっている父のおかれた状況、藩の施策について知っていきます。

坪内逍遙は幼名を勇蔵(のちに雄蔵)といい、草双紙や物語を書くことが好きな少年でした。生地の岐阜・美濃加茂の太田を離れて名古屋へ転居してからは、貸本屋の大惣へ足繁く通っていました。この作品はフィクションですが、勇蔵少年の名古屋での暮らしを彷彿とさせる内容です。6名の「声のドラマ」の会メンバーに、表情豊かに演じていただきました。

 

みのかも「声のドラマ」の会について

美濃加茂市の第3回(1996年)坪内逍遙大賞に、ラジオドラマで活躍した女優の加藤道子氏が選ばれ、朗読講座が開かれました。この講座を機に、美濃加茂市民の朗読熱が高まり、翌年より朗読講座と朗読フェスティバルが開催されました。
朗読を学ぶにつれ、日本語の持つ響きの美しさを再確認し、朗読が自己を表現する創造的なものであることに気がつき、1999年にみのかも「声のドラマ」の会を発足。「正しい日本語」「美しい日本語」を学び、朗読を通して地域の文化の発展につながっていくことを目指しています。みのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアムで開かれる朗読講座で勉強を重ね、発表会を開催しているほか、市内外でも朗読教室を開講するなど、様々な活動を行っています。

 

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