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第9回 早稲田大学・美濃加茂市文化交流事業学生演劇公演を開催しました。

今回で9回目を迎える、岐阜県美濃加茂市での学生演劇公演。
本学文学部創設に関わり、演劇・舞台芸術の発展に多大な貢献をした坪内逍遙の出生地である美濃加茂市で、早稲田の演劇を担う学生たちが一週間滞在して公演を行いました。

 

今年度の主宰団体は「劇団森」。アングラから現代口語劇までさまざまな舞台を展開する、歴史ある学生劇団の1つです。
9月6日から13名の学生がみのかも文化の森/美濃加茂市民ミュージアムに合宿し、舞台づくりを始めました。彼らが普段劇場として利用しているのは、およそ50名程度を収容できるホールや小劇場ですが、美濃加茂では広い芝生、建物のテラス、森や小道などの全てが舞台となりえます。広大な空間の中でどこを舞台にし、どこを客席にするのか、役者はどこを通って現れてどこへ消えるのか。物語を表現するためにどんな装飾をし、どんな照明を当て、どんな音を流すのか。本番まで手探りを繰り返しながら、稽古を行います。

 

 

滞在2日目には、岐阜県立加茂高等学校の演劇部の生徒の方々とワークショップを開催。ワークショップの内容は、指定された6つの台詞から登場人物たちの関係性を想像し、台詞と台詞の間を埋めながら短い劇を作る、というもの。難しい課題でしたが、高校生のみなさんは大学生の指導も受けながら一生懸命想像力を働かせ、2時間という限られた時間の中劇を完成させていました。

 

 

迎えた本番は両日天気に恵まれ、芝生広場で開催することができました。
本年度の作品「上海標本日記」は、サーカスの踊り子・メリという少女が主人公。「きれいはきたない、きたないはきれい」など、「マクベス」や「ロミオとジュリエット」などのシェイクスピア作品の台詞を引用し、「大人の女性」になることを拒み、少年と少女の境も曖昧な「子ども」であることを望むメリの幻想の世界を描きました。
2日間で約150名の方々にお越しいただき、盛況のうちに公演を終了いたしました。

 

公演終了後には名古屋を中心に活動されている少年王者舘の天野天街氏に作品のご感想・学生へのアドバイスをいただきました。天野氏のご講評はこちら。

 

 

最終日には本事業を後援していただいている坪内逍遙顕彰会の方々に、美濃加茂市内の坪内逍遙ゆかりのスポットをご案内いただきました。
また、坪内逍遙顕彰会の活動についてもご説明いただき、早稲田と美濃加茂とのつながりについて学生たちも理解を深めることができました。

 

 

なお、本公演の公開リハーサルとして、9月2日・3日に早稲田小劇場どらま館での公演も行いました。その様子はこちら。

 

 

天野天街氏よりいただいたご講評

美濃太田蜂屋村は、父の実家があるということもあり、とても近しく、親しみのある土地です。
みのかも文化の森、詳しく拝見する暇もありませんでしたが、敷居が低く風通しのよい、ある懐かしさを感じる居心地のよい空間でありました。
建物から広場、広場から森の山道や、その向こうへと、境界があいまいなまま、なだらかに異なったセカイが連続し延長を続けている魅力に満ちた空間です。
毎年学生たちが、劇場とかの閉じた空間をいっとき遠く離れ、六日間のときを、その場所となじみ、地球と地続きの広場に、もうひとつの劇空間を重ね合わせるべく、試行錯誤を繰り返すことのできる、このプロジェクトは、たいへん価値のあるものであると、感じました。
また、当日観に来た地元の人たちとの、なにがしかの交流、接触がもう少しあれば、毎年のこの企画に、化学変化の伴ったなんらかの拡がりが期待出来ると感じました。
今回はお招きくだすってありがとうございました。

 

 

お客様アンケート(抜粋)

  • 野外でどのように舞台変更や切りかわりをするのか興味がありました。とても野外を上手くつかっての表現に圧倒されっぱなしです。他の演者さんの動きがとてもすばらしかったです。内容は難しく考えさせられました。とてもおもしろかったです。ありがとうございました。
  • 野外ステージは初めてで、少し見づらかったのですが、途中からそういうことも忘れてぐんぐん魅せられました。話の展開に慣れた頃には、それぞれの役者さんへの思い入れも出来たりして、とても興味深く最後まで観せて頂きました。夢物の名前の連呼、なかなか面白かったです。主役の方も他の出演の方々もとても良かったと思います。機会があれば又お目にかかる日があればと思います。これからの皆さんの活躍をお祈りします。スタッフの方々を始めとして皆さんに出会えたことがとてもうれしいです。
  • 生で演劇やダンスをあまり見たことがなかったので、迫力がありとても良かったです。楽しんで鑑賞させていただきました。ありがとうございました。
  • おつかれ様です!加茂の2年生です。この間はWSありがとうございました。まるで鏡を見ているかのようでドキドキが止まりませんでした。泣きそうでした。痛くて苦しくって、自分の嫌なところが目についてしかたがありませんでした。こんなに心に残る作品は初めてです。ありがとうございました!!!
  • 衣類の使い方がとてもよかったです。ずっと見ていられるなと思いました。ダンスが本当に上手で感動しました。最後が予想外でびっくりしました。またみたいです。役者さんたちが細かいところまでこだわっていて、とてもさん考になりました。おつかれさまでした。
  • ストーリーは難解でしたが、悩みながら自分を探しに成長していく様子はすばらしい。
  • 屋外のステージというのは非常によかったです。空気感が舞台の幻想感を高めていたように感じます。きれいは汚い、汚いはきれいのセリフに込められた思いや意味が等身大の役者の演技がとてもよかったように感じます。この企画本当によいと思いました。
  • 迫力ありました。確かに何か伝わってきた気がする。良いものを見させていただきました。ありがとうございました。

 

 

参加学生の声(抜粋)

  • 本公演に参加して、演劇というのは一人では作り上げることができないものなのだと改めて感じた。多くの役職の人々と連携することで一つの作品を作るという作業は苦しいものでもあるが、達成した時の喜びは大きい。今後も、本公演の経験で得たものを忘れずに活動していきたい。
  • 役者として、能力的に成長したかはわからないが、確実に演劇に携わるものとして、演劇をやることの楽しさや苦労を味わえたことで成長できたと思う。本番だけでなく、稽古の段階から関心をもってもらうというのは、美濃加茂公演が初めてだった。早稲田大学をこういう企画をきっかけに知ってもらえるのは面白いと思う。
  • 発声や細かい動作等ひとつとっても、努力をするというより、実際に野外の舞台に立つことでしか分からなかった事や気付けなかった事が想像以上に多かった。環境の変化に適応させた作品創りがいかに難しく、そして大変面白い事であるのかを感じる事ができた。実際に美濃加茂の本番で、目標としていた‘実感の体現’が出来ていたのか否かは、公演を振り返りつつも、もう少し咀嚼して考えなければ分からないが、実感として得られたものは大きく、今後の自分に強く繋がっていく様に思う。
  • 早稲田の演劇サークルはあまり合宿というものを行わない。メンバー全員が同じ釜の飯を食べながら共住するという経験は、実はそれ自体で非常に新鮮だった。お互いが(特に役者が)、普段は知ることのなかったプライベートの側面を知り、またそれに伴って関係性を変化させていくのは、傍から見ていて非常にダイナミックで面白かった。
  • お互いに普段触れ合う機会が少ない、異なった年齢層の人、つまり異なった価値観・考え方を持つ人と演劇を通して交流を行うということで、美濃加茂市側としても早稲田大学側としても大変有意義な場であったと感じた。
  • 早稲田大学の学生が知らない土地の知らない人たちに向けて自分の作品を発表し評価されることで改めて自分たちを客観視することができると思う。また、その経験をふまえた上で早稲田大学での演劇活動を続けることにより、その公演に関わる人やその劇を観る人などに影響を与え、早稲田大学の学生の演劇活動がより活発になるのではないだろうか。
  • 東京では思いつかなかったような空間や時間の使い方について考え直せたことは、今後脚本や演出に携わるときに確かに生きてくるだろう。そこに作品世界を成り立たせ、非現実の空間を見せることの難しさと面白さを学べたことは大きい。
  • 今回天野天街様をお呼びして講評を頂けて本当に良かったと思う。芝居のことだけでなく役者、スタッフのすみずみまで丁寧なコメントをくださった。そのどれもがはっとするようなことばかりで、自分の未熟さがよくわかった。

 

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