2016年8月29日、ペナン島(マレーシア)で開催された第34回FACP Conference( Federation for Asian Cultural Promotion=アジア文化芸術交流促進連盟)に石野由香里助教(平山郁夫記念ボランティアセンター)がパネラーとして登壇し、芸術と教育について講演を行いました。
FACPは、アジア13の国と地域から舞台芸術の産学官関係者が一同に会し、毎年Conferenceを開催しているアジア最大級の組織です。(FACPの茂田雅美氏は、早稲田大学政治経済学部の出身者で、2013年から会長に就任、今回の選挙でも再任されました)
今回のテーマは、アート・マーケティングとアート教育。基調講演は、北京大学副学長のHardy Yong Xiang教授。その他、韓国、台湾、タイ、フィリピン、香港、シンガポールからの発表がありました。
石野助教は、早稲田大学が日本一多くの留学生を受け入れていることなど紹介した上で、芸術大学ではなく日本のトップクラスの総合大学が芸術を用いた教育を行う意義について説明。演劇を学ぶことにより、対話力、表現力、クライアントとの折衝力、チームビルティング力など、いかなる仕事にも役立つ力が育まれること、とりわけ、実際に相手の立場に立つ=演じることにより、他者理解を促し、自分には無かった新しい発想が生まれ、学生が成長して就職後も活躍していく様子について、実例を挙げながら解説しました。
講演の中では、早稲田大学で行われている「演劇的手法を社会貢献に活かした授業」についての説明の他に、発想力を高めるオリジナルの演劇的手法を実演紹介し、場内からは感嘆の声があがりました。さらに、参加型ワークショップでは、言葉から立体(空間)イメージや音楽を発想する方法を観客全員で体験しました。実際に身体を動かしながら想像力を鍛える参加型のプレゼンテーションに、場内は大いに盛り上がりました。
石野助教は俳優としても活動しており、10月に早稲田大学で実施される「早稲田文化芸術週間」「音楽家×作家×俳優がつくるステージ『人類のレシピ』」に出演します。こちらも是非ご注目ください。