早稲田大学スマート社会技術融合研究機構(ACROSS)(機構長:林泰弘・はやしやすひろ・理工学術院教授)は、エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス※1を推進していく合意形成の場として、2016年1月26日に産学主体の「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス・フォーラム(ERABF)」を設置し、同日に第一回会合を開催しました。本フォーラムの座長は、同機構長 林教授が務め、経済産業省に設置される「エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス検討会」と連携した活動を進めます。
本フォーラム設置の背景として、東日本大震災以降に進む分散型・需要家側エネルギーリソース※2導入拡大、電力システム改革、またIoT※3の発展等の社会の変化を踏まえ、新たなエネルギー産業として、アグリゲーションビジネスを育成していくことが重要な社会課題となっています。また、平成27年11月26日の“未来投資に向けた官民対話”の場では、「家庭の太陽光発電やIoTを活用し、節電した電力量を売買できる『ネガワット取引市場』を、2017年までに創設をいたします。そのため、来年度中に、事業者間の取引ルールを策定し、エネルギー機器を遠隔制御するための通信規格を整備いたします。」という総理指示が経済産業省に出ました。
本フォーラムの参加メンバーは、電力会社、ガス会社、電機メーカー、自動車メーカー、アグリゲーター、住宅・デベロッパー、通信会社等、日本を代表する約40の企業です。今後の活動として、年1~2回の会合を予定しています。
◆用語解説
- ※1 エネルギー・リソース・アグリゲーション・ビジネス
地理的に分散して存在する再生可能エネルギー、蓄電池、需要家などのエネルギー・リソースを通信技術により集約し(アグリゲーション)、一つのエネルギー・リソースとして機能させ、電力系統への貢献など新たな価値を創出することで展開するビジネス。
- ※2 分散型・需要家側エネルギーリソース
電力会社、発電事業者などの大規模火力発電所、水力発電所ではなく、小規模ながら、広く分散して需要家側に存在するエネルギーリソース。(太陽光発電、蓄電池、電気自動車、エネファーム、ネガワット等)
- ※3 IoT
Internet of Things(モノのインターネット)の略。センサ、携帯電話、スマートメータなど膨大な機器がインターネットに接続する事で、大規模なデータの蓄積や人工知能による解析が可能となる。遠隔計測、自動認識、自動制御等、多様なサービスの展開が期待されている。
参加企業一覧
- 電力会社
関西電力株式会社、九州電力株式会社、中部電力株式会社、東京電力株式会社、 東北電力株式会社
- ガス会社
大阪ガス株式会社、東京ガス株式会社
- 新電力
株式会社エネット、KDDI株式会社(auでんき)、株式会社ジュピターテレコム(J:COM)、ソフトバンク株式会社(SBパワー)
- アグリゲーター
株式会社アイ・グリッド・ソリューションズ、 アズビル株式会社、 エナジープールジャパン株式会社、 エナノック・ジャパン株式会社、 株式会社エナリス、株式会社NTTスマイルエナジー、 株式会社NTTファシリティーズ、 株式会社洸陽電機
- 電機メーカー
アドソル日進株式会社、 NEC、 エリーパワー株式会社、大崎電気工業株式会社、 オムロン株式会社、京セラ株式会社、住友電気工業株式会社、 ダイキン工業株式会社、株式会社東光高岳、 株式会社東芝、 東芝三菱電機産業システム株式会社、 パナソニック株式会社、 株式会社日立製作所、 フォーアールエナジー株式会社、 富士通株式会社、 富士電機株式会社、 三菱電機株式会社、 株式会社明電舎
- 自動車メーカー
トヨタ自動車株式会社、日産自動車株式会社
- 住宅・建設・デベロッパー
株式会社大林組、 積水化学工業株式会社、 大成建設株式会社、 野村不動産株式会社、 三井不動産株式会社