2014年度 早稲田大学リサーチアワード WASEDA RESEARCH AWARD の受賞者が決定

2014年度 早稲田大学リサーチアワード WASEDA RESEARCH AWARD の受賞者が決定しました。

本学では、独創的研究の推進と国際的な情報発信力の強化を目的として、2014年度より早稲田大学リサーチアワードを設け、大規模な研究を主導的に推進している研究者および国際発信力の高い研究業績をあげている若手研究者を表彰します。 本アワードには、大型研究プロジェクト推進(Large Research Project)と国際研究発信力(High-Impact Publication)があり、 それぞれ正賞(賞状)ならびに副賞(大型研究プロジェクト推進は賞金50万円、国際研究発信力は賞金10万円)が授与されます。

早稲田大学リサーチアワード(大型研究プロジェクト推進)受賞者
WASEDA RESEARCH AWARD(Large Research Project)

[50音順]

2014年度

逢坂 哲彌

  • 研究課題名:系統安定化用蓄電池システムの劣化診断基盤技術の開発

庄子 習一

  • 研究課題名:微細加工プラットフォーム実施機関

長谷見 雄二

  • 研究課題名:木造建築基準の高度化推進事業

林 泰弘

  • 研究課題名:エネルギーマネジメントシステム標準化における接続・制御技術研究事業
    デマンドレスポンス実現に向けた国際標準化に係る先端研究

早稲田大学リサーチアワード(国際研究発信力)受賞者
WASEDA RESEARCH AWARD(High-Impact Publication)

[50音順]

2014年度

岩田 浩康

  • 受賞理由:岩田氏は、人間の知覚や運動機能を援助・拡張する新たな人間支援RT(Robot Technology)を提唱し、我が国が目指す次世代RTの一翼を担う研究成果をあげている。2009年には、経済産業省が10年後に掲げた目標を凌駕した生活支援ロボットTWENDY-ONE の開発に世界に先駆け成功し、これにより文部科学大臣表彰若手科学者賞を受賞している。2010年には、研究課題「低侵襲な知覚・運動支援により脳神経系の再構築を促す心身覚醒RT」により、日本学術振興会最先端・次世代研究開発支援プログラムに採択されている。RTで知覚を支援し脳の可塑性を促進しようとする独創的な手法は、新たなリハビリ技術としてその重要性が今後ますます増すことが予想され、社会的波及効果も大きい。さらに、最近では米国技術者と世界初の癌治療ロボットの開発に取り組んでおり、再発癌患者に朗報をもたらすことが期待される。

片岡 淳

  • 受賞理由:片岡氏の研究業績は、放射線検出というキーワードのもと、宇宙ガンマ線望遠鏡を用いた国際学術共同研究、先端医療用高精度PET装置の開発、さらには福島県での除染作業への応用を目指した軽量高感度ガンマ線カメラの開発と、学術研究から応用研究まで幅広く及んでおり、独自のものとして高く評価される。
    同氏は、宇宙航空研究開発機構のX線観測プロジェクトに参画し、「すざく」におけるデータ解析や次期衛星「Astro-H」のセンサー開発、さらに観測計画の策定を行って成果をあげている。また、国際共同研究衛星「Fermi」の観測チームを主導し、「新種のガンマ線銀河」の発見などにおいて、非常に高い評価を得ている。研究成果の評価は、突出したh-index、トップ1%被引用数論文数など書誌学的な数字にも現れている。
    宇宙物理学分野における独自計測装置を用いた新発見の期待という学術的波及効果に加え、PETの性能向上、ガンマ線の可視化技術は、今後ますます重要性を増すものと予測され、社会的波及効果も大きい。

片山 東

  • 受賞理由:片山氏は、ミクロ計量経済学を専門として、国際貿易、金融論、労働経済学、産業組織論、環境経済学など経済学の多方面で優れた研究成果を発表している。同氏は2007年から2014年までの間に15本の英語論文を発表しており、その半数近くが European Economic Review、 Journal of International Economics、Journal of Money, Credit and Bankingなど第一級の経済学総合誌や各分野のトップジャーナルに掲載されたものである。以上だけでも、同氏の研究の質・量と国際発信力の高さを知るには十分だが、さらに特筆に値するものとして、環境経済学のトップジャーナル Journal of Environmental Economics and Management (JEEM)に2011年に発表された“Is ISO 14001 a Gateway to More Advanced Voluntary Action? The Case of Green Supply Chain Management” がある。同論文は、2009年以降にJEEMに掲載された論文の中で最も引用されている10論文の一つに挙げられており、また海外のニュースサイトで、「グリーンサプライチェーンに関して知るべき15の研究」の一つとして紹介されている。その学術的・社会的波及効果は極めて高いといえる。

紙上 敬太

  • 受賞理由:紙上氏の研究は運動と脳機能に関するもので、最近の運動分野における新しい研究テーマである。同氏の研究は脳の覚醒レベルや認知機能に対する運動の影響に関するものであり、この分野の最先端の研究といえる。なかでも、運動が高齢者の認知機能に対して有効に作用することを明らかにしたことは、高齢者の精神機能の低下予防に運動が貢献できる可能性を示すものである。また、思春期前の子供において、運動が脳活動を高め、認知機能テストの成績を高めることを明らかにしており、子供の学習能力の形成に対する運動の関与の可能性を見出した。このように、同氏の研究は独創的であり、先進性の高いもので、学術的および社会的な意義が極めて大きい。
    これらの研究は、海外研究者とのネットワークを活用して実施されており、それらの成果は国際的に評価の高い学術誌に論文として多数報告されている。また、同氏は多くの競争的研究資金を獲得し、学会賞を受賞しているなど、当該分野での活躍が期待されている研究者である。

斉藤 一弥

  • 受賞理由:斉藤氏は、日本語話者による英語分節音の習得、特に/r/の生成を中心に優れた研究成果を発表している。日本語話者の/r/の習得に関する研究は多くなされているが、同氏は英語の/r/音素そのものの音声的研究と、第二言語教育における音声教育の手法、学習年齢、学習環境などとの関連について検証を試みており、心理言語学で提唱されている様々な言語習得理論を検証しつつ、学習者の習得環境が/r/音素習得に与える影響を調査している。英語教育の現場への還元が期待できる研究である。
    研究成果の国際発信力に関しては、評価および影響度の高い専門誌に数多く採択され、また国際学会等でも論文を発表しており、被引用数の非常に多い論文もあることは高く評価される。また、論文の共著者も、所属機関の異なる著名な研究者が多く、分野における影響力・学術的波及効果も大きい。

薩摩 真介

  • 受賞理由:薩摩氏は、これまで英語による著書の執筆、学術論文の発表に意欲的に取り組んでいる。その数多くの業績の中でも、博士論文をもとに2013年に刊行した Britain and Colonial Maritime War in the Early Eighteenth Century (Boydell & Brewer 出版)は英語圏の研究者の注目を浴び、多くの書評において高く評価されている。
    同著ではスペイン継承戦争など18世紀初頭の戦争や紛争をめぐるイギリス国内の政治的、経済的議論を一次史料の綿密な分析を通して、独創的な観点から極めて鮮やかに描き出し、イギリス史における海軍政策や対スペイン領アメリカ植民地政策の解釈に新たな地平を切り開いている。
    同氏はその積極的かつ、優れた国際的発信力により、本学及び日本を代表する新鋭の歴史学者として、国内外の学術研究の発展において大いに貢献が期待されるものであり、また日本における世界史教育などにも新しい視点をもたらすものである。

周 大江

  • 受賞理由:周氏は、次世代テレビジョン用の大容量画像データを処理するための高効率、低エネルギー消費VLSI設計の研究開発において顕著な研究業績を挙げてきた。高速、高効率な動き推定プロセッサやビデオデコーダーチップの回路デザインを独自の手法で開発し、その高い実用性を数多くの論文等で示し、高い評価を得ている。
    同氏は研究成果を、この分野で世界最大の学会である米国電気学会(IEEE)等において精力的に発表し、その成果が認められ若手ながら招待講演にノミネートされると共に、VLSI Symposium 2010 Best Student Paper Awardを受賞するなど、その研究成果は世界的に認知されている。
    本研究は、次世代の高精彩テレビジョンに不可欠な高速・省エネルギーVLSIの開発に関わるもので、その成果の社会的な影響は大きい。将来標準化に貢献できれば、社会的な波及効果とインパクトはさらに大きなものになると期待される。以上のように、同氏は画像処理用 VLSIの研究開発において高い独創性を発揮している。

滝沢 研二

  • 受賞理由:滝沢氏が独自に発展させてきた流体構造連成による数値解析技術は国内外から高い評価を得ている。研究対象は、宇宙からの帰還用パラシュートの挙動、昆虫の飛翔運動、風力発電のプロペラの挙動、心臓周りの血管と血流の相互作用、船舶の造波特性、橋梁の振動など、極めて多岐に及んでおり、それらの解析手法は21世紀の産業技術デザインを支える新しい工学知になると予想される。発表論文は数多く引用されており、研究成果の発信力も群を抜いて高い。
    さらに、近著 “Computational Fluid-Structure Interaction (Wiley)” は、流体構造連成系の応用力学分野において最良の専門書の一つと評価されている。加えて、米国機械学会応用力学部門の“Thomas J.R.Hughes 若手研究者賞” を最年少かつ米国以外の研究者で初受賞するなど、数多くの受賞に恵まれている。

ファーラー グラシア

  • 受賞理由:ファーラー氏の研究は、中国から日本への留学者、移住者を主たる対象にして、日本社会においていかなる社会的地位を占めているかについて、インタビューによる質的調査、アンケートによる量的調査の両面から分析したものである。これまで、そうした人々の内面にまで迫って明らかにした研究は多くなく、その点において画期的な研究ということができる。別の観点からすれば、中国人の側から明らかにした日本社会論と読むことができ、その意味においても興味深い知見が提起されている。このように同氏の一連の研究は、東アジア社会に関して、表面的理解を超えた学術的な価値を備えた研究として、欧米社会に発信する価値を有している。
    これらの研究成果は、複数の英語による国際的な学術雑誌に掲載されている。また、同氏は毎年複数回の国際会議に出席して研究発表を行い、複数の外国の研究者と共同研究を行っており、国際的に活躍している。
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