AWARD-Demi技術移転事例 AWARD-Demi

気泡掘削による深層地盤改良工法「AWARD-Demi(アワードデミ)」

整理番号 2011-002
研究者名 赤木 寛一 教授
所属 理工学術院 創造理工学部 社会環境工学科
共同開発者 戸田建設株式会社、前田建設工業株式会社、ハザマ、太洋基礎工業株式会社、有限会社マグマ

概要

本工法は、まず気泡を吐出しながら地山の貫入掘削を行い、気泡のベアリング効果により地山(気泡混合土)の撹拌混合性を向上させます。攪拌翼の引抜き時には改良材(消泡材を添加したセメントスラリー)を添加・撹拌し、気泡を消泡しながら地山とセメントスラリーとの混練りを行うことで余剰汚泥量低減を図りながら、改良体を造成する地盤改良工法です。

(本工法の特長)
本工法の開発は「気泡の消泡試験」、「大型模型実験」、そして「実機によるフィールド試験施工」と段階を踏み、フィールド試験では本工法が従来工法に比べて以下の特長を有することが実証されました。

  1. セメントスラリー量を48%低減できる(セメント量の減少、水セメント比の減少)。
  2. 余剰汚泥量を33%低減できる。
  3. セメント量及び余剰汚泥量の低減により、工事費を20%低減できる。
  4. 掘削機に作用する回転トルクが小さくなることにより高速な混合撹拌が可能となり、施工品質と施工速度が向上する。
  5. 周辺地盤に沈下や水平移動が生じにくい。

応用・展開

本工法は各種基礎地盤へ適用でき、地盤の安定性確保、沈下量低減および側方流動防止などの効果があります。また、掘削時の安定確保を目的として、土留めの変位量の低減、ヒービング等の防止、掘削法面のすべり防止および土留めの止水などを図ることができます。さらに、地震時の液状化防止や近接施工の防護対策など多様な用途があります。
本工法は、従来から行われているセメントスラリーを用いた深層混合地盤改良工法を改良したもので、気泡および消泡材以外は、従来工法と同様の材料を使用します。そのため、施工機械などに特別な改良を施す必要がありません。
今後、本工法を共同で開発した各社は、地盤改良全般に係る工事案件で積極的に計画・提案し、震災に強い国土づくりに貢献していきます。

関連情報

特許4970547号 『 気泡安定液の調整方法と気泡掘削施工法 』ほか

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