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ビジネスリーダーからのメッセージ

Thu 21 Sep 23

Thu 21 Sep 23

ビジネスリーダーからのメッセージ
「豊かな心」を育み、「言葉の力」を信じよう
井上 和幸 清水建設株式会社 代表取締役社長

多様性の時代、社会には様々な価値観が存在します。そしてそれは時の経過と共に変わるものもあれば、変わらないものもあります。また、科学や技術の発展に伴い、倫理的な問題も発生し、社会に大きな課題をもたらしています。そうしたVUCAな時代において、皆さんは未来を切り拓き、社会に新たな可能性を創造していかなくてはなりません。その原動力となるのは豊かな人間性と逞しくも暖かい言葉による発信力です。

その力を自らものにするには二つのことが必要です。
先ずは自らが行動し、様々な世界を見聞し知識を広め、知恵を身につけることです。そして多くの人と会話をし、多くの価値観に触れ、自身の人としての幅を広げ、引き出しを少しでも増やしていくことが肝要です。その引き出しの一つひとつが皆さんの魅力であり、物事に対応する力を向上させ、豊かな心と発信力を高めることに繋がるでしょう。

そして、もう一つは思いやりの心を常に意識するということです。孔子は論語の中でこれを“仁”と言って人間として大変重要な要素であると説いています。相手の立場に立って考える、あるいは相手の気持ちに寄り添い問題解決を図る、ということです。しかし、これはなかなか難しいことです。自らを律し、修養し、努めて自らを鍛えなくてはなりません。その結果、人間性が磨かれ、誰もが認める発信力を身につけるのです。人種や性別、世代を超えて、違うバックグラウンドを持つ人々に対しても、この“仁”の気持ちがあれば、自分の想いは必ず伝わるでしょう。伝える言葉を通して豊かな人間性が届くのだと私は考えています。

早稲田大学には世界中の国々から多数の留学生が集まり、日々、数々の叡智に包まれながら、誰もが充実した学生生活を送っていることでしょう。皆さんには広い教養と深い専門性を身に付けるとともに、自らが率先して新しい道を切り拓いていこうというチャレンジ精神とリーダーシップを育んで欲しいと思います。そして、早稲田大学には学生が挑戦できる素晴らしい環境を常に整えていただくことを願っています。と同時に、ひとり一人がグローバルに通用する人財として大きく羽ばたくための「人としての豊かな心」と、思いや考えを的確に伝える「言葉の力」を磨ける場所であり続けてもらいたいと期待しています。
学生諸君のご健闘と早稲田大学の益々のご発展を心よりご祈念申し上げます。

1981年大学院理工学研究科修士課程修了。<br />
卒業後、清水建設株式会社入社。2013年執行役員に就任。2016年より代表取締役社長。<br />
同社は戸山キャンパス37号館 早稲田アリーナの他、多数の施設建設に携わっており、現在は2028年の竣工を目指し、西早稲田キャンパス52,53,54号館の建替を進めている。

1981年大学院理工学研究科修士課程修了。
卒業後、清水建設株式会社入社。2013年執行役員に就任。2016年より代表取締役社長。
同社は戸山キャンパス37号館 早稲田アリーナの他、多数の施設建設に携わっており、現在は2028年の竣工を目指し、西早稲田キャンパス52,53,54号館の建替を進めている。

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