「令和4年度地域資源循環を通じた脱炭素化に向けた革新的触媒技術の開発・実証事業」に採択
2022年3月14日(月)に、環境省が公募した「令和4年度地域資源循環を通じた脱炭素化に向けた革新的触媒技術の開発・実証事業」に、本学が参画する提案事業が採択されました。
提案事業名称:
革新的多元素ナノ合金触媒・反応場活用による省エネ地域資源循環を実現する技術開発
「地域資源循環を通じた脱炭素化に向けた革新的触媒技術の開発・実証事業」とは
2050年カーボンニュートラル、2030年度の温室効果ガス排出量を2013年度比46%減、更に50%減の高みに向けて、挑戦を続けていくという目標を達成するためには、水素などの脱炭素燃料の活用により脱炭素化を加速させるとともに、プラスチック資源などの活用を始めとした循環経済への移行が求められます。
脱炭素技術や資源循環技術の化学反応を促進させるために用いられる触媒には貴金属やレアメタル等が多用されていますが、需要に追従するように価格高騰が起きやすく、脱炭素化を促進する上で触媒材料の資源制約がボトルネックとなる可能性があります。上記の課題解決のためには、資源制約を生じさせることなく、廃プラスチックや地域の未利用資源等を原料にして、反応の高度化により資源循環を実現する触媒が必要です。
本事業では、地域資源循環を可能とする、革新的で比較的安価な触媒等に係る技術を開発・実証し、社会実装を促進することで、大幅な二酸化炭素の削減や化石燃料に依存しない循環経済の実現に寄与することを目的としています。
提案事業の概要
2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、大幅な二酸化炭素の排出削減や化石燃料・資源に依存しないサーキュラーエコノミーを実現することが期待されています。本事業では、京都大学がシーズを有する革新的多元素ナノ合金触媒と、早稲田大学がシーズを有する非在来型触媒反応の融合による画期的な次世代プロセスを開発し、バイオマス地域資源循環システムの開発、そこからの水素などの製造とその実証を、大学と企業の連合体にて進めてまいります。
事業者
国立大学法人京都大学★、学校法人早稲田大学、株式会社クボタ、住友化学株式会社、株式会社フルヤ金属(★代表事業者)
共同実施者
国立大学法人九州大学、学校法人明治大学、国立大学法人名古屋工業大学、国立大学法人信州大学、独立行政法人国立高等専門学校機構明石工業高等専門学校、公益財団法人高輝度光科学研究センター、国立大学法人大阪大学、学校法人慶應義塾大学、国立研究開発法人理化学研究所、自然科学研究機構分子科学研究所、国立大学法人高知大学、国立大学法人静岡大学、株式会社東芝
早大における事業代表者
関根教授からのコメント
欲しいときに欲しいだけ化学反応を駆動させる、という理念のもとで、オンデマンド駆動化学を提案してまいりました。本事業ではこれに次世代多元素ナノ合金触媒を融合させて、これまでに無い新しい世界を創出し、計算化学・データ駆動化学・高精度分析とリンクし学理確立を進め、世の役に立つプロセスを仕上げていきたいと思います。
内容に関するお問い合せ先
早稲田大学研究推進ワンストップ窓口
https://waseda-research-portal.jp/inquiry/