早大・UCLA連携 柳井イニシアティブ

早大・UCLA連携「柳井イニシアティブ」日本文化研究のさらなるグローバル化に向けて柳井氏が継続支援

柳井正氏(株式会社ファーストリテイリング代表取締役会長兼社長 本学政治経済学部卒)のご寄付により、2014年から早稲田大学(以下、本学)とUCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)は連携して、日本文化研究ならびに日本文化そのもののグローバル化に取り組むプロジェクト「柳井正イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト(以下、柳井イニシアティブ)」を進めています。

この度、これまでの独創的かつ画期的な学術・文化事業を評価いただき、さらに日本文化を積極的にグローバルに展開することが重要と考えられたことから、柳井氏より本学に対して2021年から10年間で約5億8,500万円 のご寄付をいただくこととなりました。

2018年10月 英語能”Blue Moon Over Memphis” @UCLA

2018年10月 英語能”Blue Moon Over Memphis” @UCLA

 

「柳井イニシアティブ」においては、先に、連携しているUCLAに対して、柳井氏が2,500万米ドル(約27億5千万円)の寄付を行っており、日本文化研究に対する個人による支援額としては最大規模となっています。これは、グローバルな日本文化研究に、日米双方の先進的な大学が連携して取り組んでいることが高く評価されたものとなります。

「柳井イニシアティブ」は、世界中の研究者が進めている日本文化研究をひとつのネットワークとして構築し、日本の第一線で活躍する研究者の知識と経験を世界に発信し、日米の研究者や学生が互いに切磋琢磨する中で、未来の日本文化研究を創造することを目標にしています。

これまで同イニシアティブでは、野村万作氏(本学第一文学部卒・本学芸術功労者)、野村萬斎氏(本学推薦校友)を中心に「万作の会」出演による「Five Days of Kyogen」や、是枝裕和監督(本学第一文学部卒・理工学術院教授)による「レトロスペクティヴ映画祭(「Cinema from the Outside In」)」などの国際イベントを行ってきました。

また、同イニシアティブの一環として開発された、日本の多くの古典で使用されている「変体仮名」の主要な字の読み方をゲーム感覚で身につけられる無料スマートフォンアプリ「変体仮名あぷり・The Hentaigana App」により、日本の「変体仮名」の美しさや読む楽しさを再発見する機会を提供しています。これら、優れた日本文化をグローバルに紹介していくことにより、日本文化そのもののグローバル化も目指しています。

「柳井イニシアティブ」の共同責任者である本学の十重田裕一教授(文学学術院)と、UCLAマイケル・エメリック教授(本学文学学術院教授)は、これまで取り組んできた共同研究や教育をさらに発展させていきます。このため、日英両言語での教育を実現し、国際的ステージにおいて日本文化研究を牽引しうるキャリア初期研究者の育成を目的とした、「柳井イニシアティブアワード(仮称)」や、海外での学会やシンポジウムの参加を支援する「柳井イニシアティブ・トラベルアワード(仮称)」の設置(本学学生等対象)を検討しています。本学では若手研究者育成を目指し大学院文学研究科内に「国際日本学コース(Global Japanese Literary and Cultural Studies, 略称Global-J )」も設置しています。

また、この新型コロナウイルスの感染拡大という現状に端を発し、全世界の日本文化研究者がもっと密に触れ合えるオンライン拠点(ハブ)Japan Past & Presentの開発、様々なデジタルリソースの開発などに取り組んでいきます。さらに、国際シンポジウムや講演会についても引き続き支援を行っていきます。特に、2021年10月に本学4号館に開館する「国際文学館(村上春樹ライブラリー)」との連携を進めることにより、新たな活動の進展を図っていきたいと考えています。

柳井正氏のコメント

日本文化研究に尽力くださっている早稲田大学とUCLAの皆様に心から感謝を申し上げます。日米を代表する2大学が運営する「柳井イニシアティブ」を通じて、国内外のより多くの方が、日本文化の素晴らしさに触れ、深く理解するきっかけになればと思っています。新型コロナウイルスの感染拡大で、国を越えた行き来が活発に行えない状況ではありますが、そのような中だからこそ、腰を据えてじっくりと研究を深められる機会だと私は考えています。この時期を経験し、日本文化研究がさらにグローバルに発展することを祈念いたします。

 

十重田裕一教授の抱負

柳井正さんのご支援とアドバイスのおかげで、2014年にUCLAと早稲田大学による共同研究・教育プロジェクト、柳井イニシアティブが発足、日本文学・文化を自国に閉ざすことなく、広く世界に伝える多くの事業を進めて参りました。6年間にわたって試行錯誤を重ね、異なる文化や価値観をもつ他者との出会いを通じて、日本文学・文化の新たな可能性に気づかされることが少なくありませんでした。この度、さらに大きなご支援をたまわり、柳井イニシアティブの永続化が決定 、プロジェクトをより一層発展させる貴重な機会をいただきました。社会にいかに貢献できるかを問い続け、その方法を模索しながら、少しでも多くの方々に日本文学・文化の魅力を伝えていきたいと思います。

マイケル・エメリック教授の抱負

2014年以来、早稲田大学とUCLAは柳井イニシアティブを通じ、内に向きがちな大学を意識的に外に開き、世界中の日本文化の研究者、そして一般の方々にとっても有意義な企画を次々と進めて参りました。柳井イニシアティブの永続化を決定してくださり、そのスケールを遥かに大きくしてくださった柳井さんの今回のご寄付によって、日本文化研究に大きな未知の可能性が開かれました。イニシアティブの今後のさらなる飛躍のために、色々な挑戦を続けていきたいと思っております。

(C) Reed Hutchinson

柳井氏のご厚志に応えるべく、本学としてはますます本格的に日本文化研究を深化させるとともに、積極的にグローバルに展開して行きたいと考えております。

 

 

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