文部科学省の「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に、本学の大学院先進理工学研究科を中心とするプログラムが「複合領域型(横断的テーマ)」として採択されました。
「博士課程教育リーディングプログラム」は昨年度から開始されました。優秀な学生を俯瞰力と独創力を備え広く産学官にわたりグローバルに活躍するリーダーへと導くため、国内外の第一級の教員・学生を結集し、産・学・官の参画を得つつ、専門分野の枠を超えて、博士課程前期・後期一貫した世界に通用する質の保証された学位プログラムを構築・展開するものです。大学院教育の抜本的改革を支援し、最高学府に相応しい大学院の形成を推進することを目的としています。
同事業で定められた類型のうち「複合領域型(横断的テーマ)」は、人類社会が直面する課題の解決に向けて、産学官などのプロジェクトを統括し、イノベーションを牽引するリーダーを養成する、複数領域を横断した博士学位プログラムであることを条件としています。同テーマには16件申請があり、本学を含め2件が採択となりました。
本学の『リーディング理工学博士プログラム―「エナジー・ネクスト」リーダー育成―』は、社会から要請されるエネルギー関連の科学技術・課題を把握し、目的とその達成までの道筋を設定してイノベーションの創出に先導的に挑戦できる理工学博士「エナジー・ネクスト」人材の養成を目指すものです。
同プログラムでは、以下のような特色ある活動に取り組みます。
- 電荷の生成・輸送・貯蔵・放出の制御を起点としたエネルギーの理工学をディシプリンとし、専門力を鍛練。
- 複数指導体制による教育を徹底し、課題設定・解決演習などを必修化。
- ジャーナリズムコース、スーパーテクノロジーオフィサーコースのカリキュラムを活用して、俯瞰力を養成。
- 海外での主体的な共同研究や長期企業インターンシップなどにより進取力を涵養。
- 明確な評価基準に基づくQualifying Examinationと、欧米副査などが参画した学位審査により修了の質を保証し、国内外の産業界などに毎年15名程度の人材を輩出。
- アドバイザリーボード、産業界から教育に参画するコンサルティング教員などによる助言・激励。
- 産学協働・海外連携による博士課程教育の推進。
概念図
※図中のD1、D2……は、博士課程における学年を示す。
※図中のQEは、Qualifying Examinationを示す。