日米高等教育パネル開催

日米両国の関係者が教育交流について意見を交わしました

 4月9日に、早稲田大学主催(後援:文部科学省、日米文化教育交流会議(CULCON)、日米研究インスティテュート(USJI))で「日米高等教育パネル」をリーガロイヤルホテル東京で開催しました。

戦後、日米関係は政治・経済・社会といった様々な面で成熟し、世界の安定的発展にとって重要な存在になっています。その一方、米国から日本への留学生は低調な伸びに留まり、日本から米国に留学する学生数の減少など、高等教育に関しては人的交流の先細りも指摘されています。今後の日米関係を支える人材と成り得る学生の交流の低調は、両国において大きな課題となっています。本パネルはそうした背景を受けて開催されました。

当日は、本学留学センター所長 黒田一雄教授(アジア太平洋研究科)ならびに米国East West Center シニアアドバイザー ディーン・ヌーバー教授がモデレーターを務め、槙原稔三菱商事株式会社特別顧問、安西祐一郎日本学術振興会理事長、マイケル・グリーン 米国国際戦略問題研究所(CSIS)シニアアドバイザー、スーザン・ファー ハーバード大学教授などをはじめ、日米文化教育交流会議(CULCON)、文部科学省、米国大使館、日米教育委員会、米国国立科学財団、「大学の世界展開力強化事業」B-I採択7大学(東京大学、東京工業大学、名古屋大学、国際教養大学、慶應義塾大学、立命館アジア太平洋大学、早稲田大学)等のメンバーが多数参加。日米関係の学生交流における問題意識を共有し、今後の在り方について協議しました。

午前の部では「日米教育交流の今後のビジョンとステークホルダーの役割について」をテーマに、日米双方の第一線の識者が、日米教育交流の現状と問題点の背景等についてデータを交えながら議論。日米教育交流は、両国の人材育成ならびに世界的な諸問題を共同で解決していくために重要であり、交流の意義を再認識し、数的交流も拡大させていくために有効な手段を講じて行くことが必要だとの認識で一致しました。午前の部の議論内容サマリーは、第50回日米文化教育交流会議(4月10、11日開催)に提出されました。

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午前の部で話し合われた日米教育交流促進への具体策

1. 日米双方の各界を代表するメンバーによるハイレベルタスクフォースを結成し、具体的な対応策とその優先順位、ロードマップを作成すること。そのために日米両国政府の強力なバックアップが必要であること。

2. 日米教育交流の「ブランド再生」に着手すること。すなわち、相互依存関係の高まる世界において、日本は米国人学生にとって躍進著しいアジアへのゲートウェイとして重要な留学先であるとの認識を拡大させること。一方、米国は日本人学生に取って、引き続き世界へのゲートウェイとして有効な留学先であることを周知させること。そのために、大学生の交流のみならず、高校生へのプロモーションも積極的に実施して行くべきであること。
午後の部のテーマは「日米教育交流のビジョンの共有について」。世界展開力強化事業に採択された7大学が、招待されたアメリカのパートナー大学とともに現在取り組んでいる新国際教育プログラムについて詳細を紹介した後、それぞれのプログラム開発において障害となった事項や今後克服して行くべき課題等を共有しました。産業界を代表して招聘された三井物産の定森幸生氏からは、大学における人材育成は、産業界にとっても極めて重要な関心事であり、大学側には産業界を重要なステークホルダーのひとつとして認識してもらいたいといった趣旨のコメントが出ました。

参加者の方々は、パネル終了後に開かれた懇親会でも今後の日米交流について活発な意見交換を行いました。

リンク

日米文化教育交流会議(CULCON)

日米研究インスティテュート(USJI)

大学の世界展開力強化事業(独立行政法人日本学術振興会サイト)

早稲田大学グローバル・リーダーシップ・プログラム

以 上

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