顕彰状 日枝久氏

日枝久氏は、1937年12月31日東京都に生まれた。1961年に早稲田大学教育学部を卒業し、株式会社フジテレビジョンに入社、その後、80年編成局長、83年取締役、86年常務取締役を経、88年から13年にわたり代表取締役社長を務め、2001年には同社代表取締役会長に就任した。現在は、2008年10月に放送法による認定放送持株会社に体制を移行した「フジ・メディア・ホールディングス」の代表取締役会長兼CEO(Chief Executive Officer)として、同社経営の最高責任を担っている。

1988年の社長就任以来日枝氏は、その卓越した指導力と先見性を持った経営戦略の展開によって株式会社フジテレビジョンを牽引し、放送、制作事業はもとより、同社を映像音楽、生活情報、広告、出版など幅の広い事業領域を持つ、我が国を代表するメディア・コングロマリットへと押し上げた。

また日枝氏は、情報通信技術の進展に早期から注目し、高度情報通信社会における放送事業の将来を見据え、とりわけ放送事業におけるデジタル化の必要性を主張し、「放送事業者がこの変革に取り組まなければ、放送産業も衰退する」との強い危機意識の下で、同社における放送のデジタル化推進にいち早く取り組み、誠に目覚しい成果を収めている。時代を先取りしたその理念とそれを実現に結びつける熱意と行動力は、早稲田大学が掲げる「進取の精神」そのものである。

日枝氏は、放送人としての豊富な経験と幅広い人脈により、2003年から2006年まで、社団法人日本民間放送連盟の会長を務めた。アナログ放送からデジタル放送への大きな転換期にあたる会長在任期間において、日枝氏は、「地上波放送のデジタル化」と「放送と通信の連携」という新たな課題に果敢に取り組み、その舵取り役を担った。2011年7月予定の地上デジタル放送への完全移行に向けた礎を築いた氏の功績は誠に顕著である。 また、日枝氏は、放送人としての公平さ、公正さを単に理念でなく実践で体現する稀有の指導者でもある。92年からの社長在任時代に、局名を冠した自己検証番組『週刊フジテレビ批評』をスタートさせ、視聴者とテレビ局が互いに語り合いながらより良い番組作りを進めていくための枠組みを設けるなど常に放送文化の向上に心血を注いでいる。

日枝氏は、社外においても、外務省海外交流審議会委員、内閣府安心社会実現会議委員、日本経済団体連合会国際協力委員会共同委員長、国際連合世界食糧計画(WFP)顧問、日本美術協会会長など多くの公職および民間の要職を歴任している。早稲田大学においても、メディア教育の展開に助言・協力し、さらに、「大学の維持・発展および財政基盤の確立に貢献する」ことを趣旨として組織されている商議員会の会長のほか、創立125周年記念事業募金委員会副委員長を務めるなど、本学の発展に多大な貢献を果たしている。

放送界をはじめとする数々の功績は、日枝氏の進取の精神と類まれなるリーダーシップと行動力によって成し遂げられたものであり、このような同氏の姿勢は早稲田大学の建学の理念とまさに合致するものである。

ここに早稲田大学総長・理事・監事・評議員ならびに全学の教職員は一致して 日枝久氏に 名誉博士(Doctor of Laws)の学位を贈ることを決議した。

学問の府に栄えあれ! 大学が栄誉を与えんとする者を讃えよ! (Vivat universitas scientiarum! Laudate quem universitas honorabit!)

2010年4月1日

早稲田大学

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