理工・山口潤一郎准教授が「科学技術への顕著な貢献2017(ナイスステップな研究者)」に選ばれました

理工学術院 山口潤一郎准教授

2017年11月29日、理工学術院の山口潤一郎准教授が、科学技術・学術政策研究所(NISTEP)「科学技術への顕著な貢献2017(ナイスステップな研究者)」に選ばれました。

科学技術・学術政策研究所は2005年より、科学技術イノベーションの様々な分野において活躍した研究者を「ナイスステップな研究者」に選んでいます。過去にはノーベル賞を受賞した天野浩氏や山中伸弥氏らも選ばれています。今回は、活躍する研究者約480名の候補者から、最終的に11名が選ばれました。

以下の情報は、報道発表資料からの引用です。

選定業績

分子をつなぐ、人をつなぐ:分子合成の新たな可能性探索と化学ポータルサイト運営によるコミュニティー形成

選定理由

山口氏は、新しい機能分子を少ないプロセスで合成する手法と触媒を追求し、新規芳香環直接連結反応(C-Hカップリング反応)を開発することで、生物活性分子の合成及び新規ヘテロビアリール誘導体の合成に成功しました。誰もが作りたい、欲しいと思う化合物の骨格を、意のままに構築する取組と成果は、世界の多くの研究者に影響を与え、山口氏の論文は学術誌の表紙を飾り、10 件以上が被引用回数で世界のトップ10%に数えられています。活発な研究活動を展開する山口氏は、分子をつなぐことに加えて人もつなぐことで、化学の発展に寄与しています。国内最大の化学ポータルサイト「ケムステ」(Chem-Station)を立ち上げ、研究者コミュニティーの形成や情報発信に貢献しています。

山口氏は「分子をつなぐ」、「分子を壊す」、「面白い分子をつくる」という観点から、分子を組み立てる「面白さ」・新たな分子の「可能性」を合成化学の手法で追求しています。これまでに、10 種類以上の新規芳香環直接連結反応(C-H カップリング反応)を開発し、15 以上の天然物を含む生物活性分子の合成及び500 以上の新規ヘテロビアリール誘導体の合成に成功しました。ヘテロビアリール骨格は、医薬品などに頻繁に見られる骨格です。また、生物活性分子のみならず、ベンゼン環に6つの異なる芳香環が連結した分子「ヘキサアリールベンゼン」の世界初の合成に成功しています。これら分子をつくる触媒の一部は市販化され、全世界の化学者が利用可能です。これらの結果は、国際的にも注目を浴びており、学術誌の表紙を飾り、高い被引用数を得たりしています。

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