英国にて開催「蜷川シェイクスピアをめぐって」 早稲田大学×バーミンガム大学

ninagawa shakespeare12017年10月6日、本学は、早稲田大学坪内博士記念演劇博物館と、バーミンガム大学シェイクスピア研究所の主催によって、在英国日本国大使館にてシンポジウム「蜷川シェイクスピアをめぐって」を開催しました。このシンポジウムは、蜷川幸雄氏の代表作「NINAGAWA・マクベス」がバービカン劇場で上演されるのを機に、蜷川幸雄演出による日本発のシェイクスピア上演をめぐって行われたものです。開催にあたっては、本学国際部およびSGU国際日本学研究所、演劇映像学連携研究拠点が、共催機関として協力しています。

シンポジウムでは、シェイクスピア研究を牽引する世界的な権威であるマイケル・ドブソン教授、英国演劇界を代表する劇評家のマイケル・ビリントン氏、来日公演でも話題を呼んだ新進気鋭の演出家フィリップ・ブリーン氏、バーミンガム大学大学院博士候補生のロザリンド・フィールディング氏にお話しいただきました。蜷川幸雄演出のシェイクスピアがどのような成果を英国演劇界にもたらしたのか、シンポジウムでは、その功績をあらためて多角的に検証する機会となりました。続いて演劇博物館の演劇映像学連携研究拠点の柴田康太郎研究助手によって、演劇博物館の概要と展示・研究活動についての紹介がなされました。さらに、バービカン劇場で上演中のカンパニーから魔女を演じる歌舞伎女形の中村京蔵氏をお招きし、本学の児玉竜一教授(早稲田大学演劇博物館副館長/文学学術院)との対談の形で、「歌舞伎女形とシェイクスピア」と題して、蜷川演出の継承について、伝統演劇の技法のシェイクスピアへの応用について、日本古典演劇とシェイクスピアの接点をめぐって、舞台からの証言を披露していただきました。

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写真:児玉竜一教授

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写真:(左)マイケル・ドブソン教授 (右)マイケル・ビリントン氏

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写真:(左)フィリップ・ブリーン氏 (右)バーミンガム大学大学院ロザリンド・フィールディング氏

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写真:(左)歌舞伎俳優・中村京蔵氏 (右)駐英特命全権大使・鶴岡公二氏

これに先立つ10月5日は、本学と組織的共同研究を推進しているバーミンガム大学シェイクスピア研究所にて、児玉教授と朝日新聞社の山口宏子氏による講演会が開催されました。シェイクスピア研究所の研究者ら約80名が出席し、会場は熱気に包まれました。児玉教授は「NINAGAWA Macbeth & Japanese Classical Plays(蜷川マクベス&日本の古典演劇)」と題し、シェイクスピア作品の日本での「受容」の多様な形態や、蜷川マクベスにおける歌舞伎的な要素の存在について語りました。山口氏は蜷川幸雄氏と30年の親交があり、その生涯について紹介、演出作品の特質等を述べられました。講演会では活発な質疑応答がなされ、盛況のうちに幕を閉じました。

その他、森田典正教授(国際担当理事/国際学術院)、児玉教授、本山哲人教授(法学学術院)、島岡未来子准教授(研究戦略センター)、梅宮悠助教(文学学術院)、飛田勘文助手(演劇博物館)、柴田康太郎研究助手(演劇博物館)ら一行は、バーミンガム大学ウイットビー副学長との懇談、シェイクスピア・グローブ座や研究支援団体への訪問等を行いました。懇談において両大学は、2016年に開始した組織的な研究連携プロジェクトの進捗を確認するとともに、今後の展望について意見交換を行いました。ウイットビー副学長は、「2016年以来、2大学間の多くの分野で活発な交流が実現しており、両大学とも同じ印象を持っていると認識している。その中でもシェイクスピア分野が最もアクティブに交流できている」と述べました。

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写真:英国バーミンガム大学 シェイクスピア研究所

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写真:シェイクスピア研究所での講演。左から児玉竜一教授、梅宮悠助教、本山哲人教授、山口宏子氏

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写真:英バーミンガム大学ウイットビー副学長と研究メンバー。一番左がマイケル・ドブソン教授、後列左から3番目がウイットビー副学長

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写真:坪内博士記念演劇博物館

本シンポジウムを主催した本学の坪内博士記念演劇博物館(第8代館長 岡室美奈子教授(文学学術院))は、1928(昭和3)年10月、坪内逍遙博士が古稀の齢(70歳)に達したことと、その半生を傾注した『シェークスピヤ全集』全40巻の翻訳が完成したことを記念して、各界有志の協賛により設立されました。以来、本博物館は日本国内はもちろん、世界各地の演劇・映像の貴重な資料を揃えています。錦絵46,800枚、舞台写真400,000枚、図書255,000冊、チラシ・プログラムなどの演劇上演資料80,000点、衣装・人形・書簡・原稿などの博物資料159,000点、その他貴重書、視聴覚資料など、およそ100万点にもおよぶ膨大なコレクションは、90年近い年月の間に培われた“演劇の歴史”そのものといえます。

一方、シェイクスピア生誕の地であるストラッドフォード・アポン・エイボンにあるシェイクスピア研究所 (Shakespeare Institute)は、1951年に設立された研究所(バーミンガム大学大学院)です。シェイクスピア研究とルネッサンス期ドラマについての知識を世界に拡大することを目的とし、現在はMichael Dobson教授が所長を務めています。

今後、本学において、バーミンガム大学と本学におけるシェイクスピア研究の分野、および他分野における共同研究活動でのさらなる発展が期待されます。

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